チグリジアⅣ ー愛して、助けてー (ページ3)

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深澤side

生々しい言葉に、俺は言葉を失う

Aと目黒は既に、引き返せないところまで来ていたらしい

深｢な、、んで、、、｣

｢蓮が望んだことだから。私があそこで拒否したら、彼はあの後何をしたか分からない｣

それは、さっきの"死ぬ"ってのと関係があんのか

わかんねぇ、わかんねぇよ。

頭が追いついていかない

深｢お前は、それが目黒のためになると思ってんのかよ｣

｢蓮に生きてて欲しいから｣

だからって、なんだってすんのかよ

いくらなんでも自分を犠牲にして、好きでもない奴とするのは違うだろ

深｢お前の意思はどうなんだよ....｣

｢私のことはどうでもい｢いいわけねぇだろ！！｣

思わず大きな声で怒鳴ってしまう

それに怯んだAを見て、やってしまった、と少し後悔した

深｢ごめん、大きな声出して。けど、もっと自分を大事にしてくれよ。もうお前が傷つくのなんか、見たくない.....｣

目の前にある華奢な体を抱き締め、ようとした

けど、

｢....ふっか、ごめん。あの日の告白嬉しかったよ.....。でもね、私もう、なんにもあげられないの、｣

そう告げて、くるりと踵を返し、資料室を出ていった

出ていく寸前に見えた顔は、今にも泣きそうな表情だった

俺はまた君を泣かしてしまった。泣かすことしかしてない。

そんな自分に嫌気が差す

別にお前から何かを欲しいわけじゃねぇよ

俺は与えられるより、与えたい派なんだっつの

深｢勝手に、振られんなよ.....俺、｣

虚しい俺の呟きは、部屋の中にやけに響いた気がした