チグリジアⅡ ー愛して、助けてー (ページ1)

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渡辺side

｢しょーた、アイスたべたい！コンビニよろ！｣

涼太から電話が来て居酒屋に行ったら、酔っ払ったAがいた

Aは俺を見た瞬間、｢わー！しょーだだぁ！なんで！｣なんて言って、なぜか握手してきた

そして今、Aを家まで送る途中、アイスが食べたいと言うAをコンビニまで連れていく

｢しょーたは、どのアイス好きー？｣

上目遣いで尋ねてくる彼女は、とてつもなく可愛い

アルコールの所為で目が少し潤んでいて、色っぽくも見えてしまう

渡｢んー、今の気分はチョコかな｣

｢ひかるくんみたーい｣

ひかるくん、、、岩本さんのことか

岩本さんは上司ではあるが、無意識に出してくる俺でない他の男の名前に少し嫉妬してしまう

当の本人は既に、抹茶のソフトクリームアイスを手に持っていて、俺が選ぶのを待っていた

それを見て、俺はチョコとバニラのソフトクリームアイスを手に取った

｢ソフトクリーム、おんなじだね｣

そうだね、なんて言いつつ、わざとお前と同じのにしたんだよと心の中で思う

ただ、味が違うのは分け合いっこしたいから

女は｢ひとくち欲しい｣とか言うもんだろ？下心丸出しの俺はそこを狙った。

Aが手に持っていたアイスを取って、自分のものと一緒に会計に持っていく

｢んふふ、ありがとう｣

だめだ、可愛すぎる

普段はわりとサバサバしてるのに、酔ってこのキャラはギャップがやばい

ニヤニヤしていると、店員が訝しげに俺を見てきたため、慌てて頬の筋肉を引き締める

コンビニを出て、アイスを渡すと、公園で食べよと言って、ぐいぐいと腕を引っ張られる

強引なのも、悪くない、、、、