二番目の愛 (ページ8)

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“落ち着け”

自分に何度もそう言い聞かせる

必死に平常心を装い、震える喉に力を入れた

「よ、よろしくお願いします・・・」

「あぁ、よろしくな、工藤。玉森もよろしく。」

「よろしく・・・お願いします」

「あんだよ、玉森、かたっくるしーなー。一緒に汗流した仲じゃねーか」

ん？汗？

「え、お前、工藤に言ってないの？玉森と俺、同じ大学のサッカー部で一緒だったんだよ」

え、初知りなんだけど・・・

「そーなの、玉ちゃん？」

「はい、まあ・・・つか、別によくないですか、そんなこと。早く打ち合わせしましょうよ」

宏光さんに動揺して気が付かなかったけど、玉ちゃんめっちゃ不機嫌

といいますか、怒ってます？

「そうだな。突っ立てたってしょうがねぇしな」

それぞれが向かい合うように座り、私は一人取り残された

えーっと、これはどっちの隣に座るべき？

いや、ふつーに考えて玉ちゃんの隣か・・・

うん、そうだよね

不機嫌そうに、ペンや手帳を準備する玉ちゃんのとなりに座ろうとしたら

「工藤さん、俺の隣じゃないの・・・？」

ニヤリと口角を上げ、怪しい笑みを向ける