二番目の愛 (ページ34)

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あまり仕事がはかどらず、結局残業する羽目に

周りを見ると、私しか残っていなかった

誰もいないことをいいことに、盛大にため息をつく

｢でっけぇ、ため息だなぁ」

｢わっ！びっくりしたぁ、って北山先輩！」

｢え、まさか気づいてなかった系？」

まじかよーって笑う

｢んで、そんなため息ついて、どした？」

ため息の原因が、玉ちゃんと寝たことです、なんて口が裂けても言えない・・・・・

｢あ、いえ、特に理由はないんですけど・・・ちょっと疲れたかなーって？」

誤魔化した結果、疑問形なってしまった

｢もしかしてさぁ、昨日の夜、なんかあった？」

ゴクリと息を飲む音が、全身に響き渡る

ホントのことを言ったら、私は軽蔑されるだろうか

あなたからの愛が足りなくて、寂しくて、玉ちゃんを利用しました

なんて言ったら、もう終わりだって言われるかな

それとも、私と玉ちゃんの関係に嫉妬してくれるかな

｢昨日は・・・・・お、お気に入りのイヤリングが壊れちゃって！！」

｢あんだよ、そんなことかよ笑」

言えない

玉ちゃんとのことを知られるのも、自分が誰にでも身体を預けるような女だと思われるのも、そして、あなたとの関係が終わるのも

怖かったんだ＿＿＿＿＿

｢そんな、浮かねぇ顔すんなって。腹も減ったし、久々にお前の飯食いてぇ」

｢じゃあ、なんか買って帰りましょ」

｢そうすっか！」

子供のように嬉しそう笑う姿

これが私だけのものだったらいいのにと、何度思ったことか

そんな気持ちを隠しながら、私も一緒に笑う