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「なんか、まさかこいつが北山に入れ込んでるとは、思わなかったわ・・・・」
まぁ、そうだよね
久々に会った幼馴染が不倫してるなんて、思ってもみないよな
「それがさ、ただお互いの欲を満たすだけの関係ならまだいいんだけど・・・ミツ先輩の方も、わりと本気なんだよ」
「そうなのか?あいつのことだからてっきり、遊んでんのと・・・・」
「いずれにせよ、遊びでも本気でも、いつか終わりが来るんだよ。」
だから、早く俺のところにおいでよ
そんな意味を込めて、机に突っ伏した頭をなでる
「ねぇ、ガヤさんはどうなの?前言ってた、ずっと好きだった幼馴染ってAさんのことなんじゃないの?」
「何年前の話だと思ってんだよ・・・今は・・・別にただの幼馴染だよ」
どこか言葉を飲み込むように、お酒をあおるガヤさん
ガヤさんの言葉には、正直半信半疑な部分がある
だって、ずっと好きだった幼馴染と久々に再会して、また想いが再熱するんじゃないかって
「ふーん。まっ、それなら、いいんだけどさ。これ以上俺のライバル増えてもらっちゃあ困るし笑」
「んだよ、生意気なやつだなぁ。お前の気持ち知ってる上で、手なんか出せねぇって・・・」
再びお酒をあおるガヤさんに、余計疑念が湧く
ずっと相談に乗ってくれた兄貴を疑うほど、俺のAさんへの気持ちは、それほど重いんだ
「あーあ、こんな泣いちゃって。俺ならこんな泣かせないのになー」
Aさんのわずかに前髪の隙間から見える表情は、どこか苦しそうで、涙の跡が残っている
アルコールで火照った顔から放たれる熱を右手に感じ、ふとあの夜のことが蘇った
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作者名:たまっち | 作成日時:2020年1月21日 0時