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村から離れたため余裕が生まれた

...やれる、大丈夫

鬼は私に接近し攻撃を立て続けに喰らわせた

攻撃を受け流すが

あちらこちらに傷や痣ができる

広範囲の攻撃に有効な技だけれど

いけるか...?

いや、やるしかない


『炎の呼吸 肆ノ型 盛火のうねり』


刀に手応えあり!

顔を見上げると

鬼の頸は空に舞って

体は崩れ始めた


母上、兄上...千寿郎

そして父上

初任務、無事に終えました!

初任務、達成しました!


村長さんは今日ずっと起きているようだから

報告しに行かないと

頭と背中がズキズキする

痛い

弱音を吐いちゃダメだよA

我慢するの

私は村長さんに報告をし

ご厚意で、少し休ませてもらえることになった

明日、峠の先の村に弔いに行こう

鎹鴉に終えたことを報告するため飛ばした

私は先程いた小屋を借り手当をしてから仮眠を取った

目が覚めると日が昇っていた

刀を腰につけ、小屋から出ると

村人達が私を囲んでお礼の言葉を投げかけた


命の恩人だ、安心して眠れる、ありがとう


と、嬉しそうに笑っていた


嬉しさ反面

いや、半分以上に悔しかった

とろとろ移動していたからあの村人達は...

それに苦戦した

兄上から聞く話では

とても強い鬼は目に数字が刻まれているそうだ

そして妖しい術を使うそうだ

今回斬った鬼の目には何も刻まれておらず術での攻撃もなかった

帰ったら稽古だ

稽古の量を増やさなければ

私は村から去り

峠を越え廃村へ

辿り着くと

ここに住んでいた村人のであろう手や足

髪、着物の切れ端があちらこちらに落ちており

血で地面が染まっていた

母上は私に言った


瑠火「人に優しくしなさい。人を思いやりなさい。人を愛しなさい。貴女がそうすることで報われる人もいます。救われる人もいます」





今すべきことは、せめてこの村を元通りにすること

ここに住んでいた村人の愛すべき故郷を

私は憩いの場であったであろう場所に穴を掘り

そこに村人の手足や髪、着物をそこに埋めた

上に石を置き

慰霊碑だと分かるよう石に文字を掘った

涙が止まらなかった

花を添え、手を合わせる

その後にぐちゃぐちゃになった道や畑を綺麗にし

血を消した

家屋の中から数日前まで生活していたままになっている家具が目に入った

時間が止まったまま

...今頃生きていたら

畑を耕し、家事をし

遊び、話し

笑いあっていたのであろう


『...ごめんなさい』


ごめんなさいと言う口も止まらなかった

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 兄妹   
作品ジャンル:アニメ
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美園(プロフ) - 面白かったです,心の中でこれからも楽しませてもらいます!素敵なお話ありがとうございました! (11月19日 22時) (レス) id: 69d991c9f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:珠羅 | 作成日時:2021年10月20日 8時

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