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薄暗い部屋
空気も悪い
酒とタバコの匂い
誰かの声がする
女の人の「やめて、やめて」と叫ぶ声
ちゃんと意識がハッキリしてきた時には身体中に痛みが走り
薄明かりの中
男の人が女の人を殴っていた
...子供の時によく見た光景だ
これは夢かな
でも、痛みはリアルで意識した通りに手足が動く
「女ならよ家のことちゃんとやれよ。俺はお前らを養うために働いてんだよ」
この声は私の父親だ
「それなのに働きたいだと？こんなクソガキを置いて。母親失格じゃねぇの？」
なら女の人は母親だ
母親の髪を引っ張る父親
父親は「女のくせに」「女だから」と
難癖をつけるのがいつもの事だった
気分じゃない、機嫌が悪い時は
「女のくせに、妻のくせに俺が食べたい物も分からねぇのか？」
と言う
父親に怯えて、顔色伺って
「女のくせに」という言葉に苛立って
何もし返さない母親にも苛立っていたんだ
母親は謝るだけ
見覚えのある光景が広がっていて
これは走馬灯かなと思っていた
嫌な所を見せるんだ、と皮肉に笑い呑気に見ていた
「何だその目は！！それが父親に向ける目か！？笑いやがって！！」
「やめて！！」
私は殴られた
笑ってるとこ見られたのか
なんて呑気に思ったがどこか違和感を感じて気を失った
もう一度目覚めると朝で
あんなに荒れていた部屋は綺麗に片付いていた
起き上がると布団の上
何となく夢なんかじゃないと察した
違和感をはこれか
鏡で自分の姿を見てみる
4歳くらいの私だった
カレンダーを見てみると当たりだった
それなら
もう母親のお腹の中に弟がいる
母親の方を見ると無意識なのかお腹をさすっている
母親はこの時、昔仲良かった男に助けを求め
その男は独り身でずっと母のことが忘れられなかったようで
次第に惹かれ弟ができた
そして、私は弟の存在を知らず
何となく「母親に捨てられるんだ」と察した
昨日父の暴力からずっとお腹を守っていた
今はまだお腹が小さくバレていない
前は少しお腹が大きくなって
バレそうだった
でも、父親は
「Aを使える女にする」
そう言い追い出した
何か失敗したら、気に触ったら
殴られた
小学校に上がり段々と体も変化し
父親から変な目で見られた
私は何も抗えず
小学校卒業式を迎えた
その頃私は女であることに嫌気を感じていて
短髪で少し膨れ上がってきた胸を潰していた
見た目は女の顔をした男
でも服装はフリフリの女物
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珠羅(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます！制作中ですので、しばしお待ちください！ (2022年5月16日 20時) (
レス) id: 4ac8565e93 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年5月15日 20時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠羅 | 作成日時：2022年5月12日 0時
