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二百四十五話 ページ19

伊東「ククク、とんだ性悪だ。

土方を消すため僕を利用し、用済みとあらば僕をも消すか。
ククク、いいじゃないか。



僕も、君と同じ意見だ」



刀を持った隊士が二人背後の座席から出てきた。
だが隊士が何かを行動に起こす前に、総悟が懐にしのばせていた爆弾のスイッチを押した。






ドオオン






爆発による揺れで車内が混乱しているうちに近藤さんを私側に引き寄せる。
総悟が伊東さん達を錯乱させている間に人がいない別の車両に移動させよう。



詩織「近藤さん、怪我してませんか?」


近藤「っああ、大丈夫だ。…すまねェ総悟、詩織ちゃん。
こんな事になったのは全て俺一人のせいだ」



隣の車両に移ったとき、近藤さんが俯いて言った。

近藤さんは自分だけのせいにしているがやめてほしい。
隊が崩れるのは大将の罪というが私は隊全体の罪だと思う。



近藤「なんてわびればいい。俺ァお前らに、トシに…なんてわびればいいんだ」



その言葉を聞き終えると総悟は私と近藤さんがいる車両の扉を閉めた。
慌ててドアに駆け寄る。



詩織「総悟⁉一体何して…」


近藤「オイ総悟!何をやっている開けろ‼」



必死に扉を開けようとするがびくともしない。
横のボタンのようなものを触るも全く変化がない。



沖田「近藤さん、大将の首とられたら戦は負けだ。
ここは引き下がっておくんなせェ」


近藤「ふざけるな開けろ‼」



一生懸命扉を叩くも腕が痛くなるだけ。
近藤さんの声には反応せずにレバーに手を掛けた。



沖田「近藤さん、だから何度も言ったでしょ。
アンタの悪い所は人が良すぎるとこだって」



そこはちょうど接合部分。そのレバー車両と車両を切り離すための…。
気づいたときには、総悟はそのレバーを倒していた。



沖田「誰でも信じて疑おうとしねェ。挙句、あの伊東(キツネ)まで懐に抱え込んじまうたァ。
まァ、いつかはこうなると思ってやしたがねェ。

だがそんなアンタだからこそ、俺達ゃ集まったんだ。
そんなアンタだからこそ、一緒に戦ってきたんだ」



どんどん車両と車両の距離が離れていく。そこに総悟が飛び移った。
もしかして、あの数を一人で相手にする気?



沖田「そんなアンタだからこそ、命張って護る甲斐があるのさァ」



止めなきゃ。

だけれど私が加わったところでどれぐらいの戦力かは底が知れている。そんな私に、総悟が穏やかな口調でこう言った。



沖田「詩織、近藤さんを頼みやした」


詩織「…うん!」

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作品ジャンル:アニメ
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たこわさび - めぐぽん(*´・∀・)さん» こんにちは、一気見していただきありがとうございます。本作品は恋愛要素がゼロに等しいですがそこまで読める何かがあったと思うと嬉しいです。新ジャンル開拓のお手伝いになれればと思います。 (2023年3月2日 23時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんにちは^_^一気見させて頂いてます。正直、恋愛ものが好きだったのでここまで読めると思いませんでした。楽しいです。 (2023年3月2日 18時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - ふじゆずさん» 銀魂を読み返してくれるきっかけになったのなら嬉しいです!こちらこそありがとうございます‼無理しない範囲で更新続けていきますね! (2022年11月5日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
ふじゆず(プロフ) - すっごい面白いです!!(語彙力)この作品見て久々に銀魂読もうと思いました!!ありがとうございます!!(?)無理しないでください!!ありがとうございました!!(?) (2022年11月5日 21時) (レス) id: af6d5fb7bc (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - さちさん» コメントありがとうございます!更新を楽しみにしていただけて光栄です。これからもがんばります。 (2022年11月4日 22時) (レス) @page10 id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たこわさび | 作成日時:2022年10月25日 18時

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