百四十一話 ページ7
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ドォン
しばらくの沈黙が続いた後何かが部屋に突っ込んできた。
突っ込んできたのは大きなゴリラ。何これどういう状況。
近藤「げェェェェ‼オージョ来たァァァ‼」
それにうろたえていると、妙ちゃんは側にいた小柄な人物に連れていかれた。
近藤「ちょっとりあえずみんな謝って‼」
「なんて?」
近藤「ウホって‼」
近藤さん達が横でごちゃごちゃやってるがそれをじっくり聞いてる場合じゃない。
『妙ちゃん‼』
新八「姉上ェェェ‼」
近藤「いや、姉上じゃなくてウホって…」
そう言っても背中はどんどん小さくなっていくだけ。
私は何もできずその背中を見ることしかできなかった。
ドォォン
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『新八くん、これって一体どういう事』
一回落ち着き、まっつぁんを追い出して今はさっき私が見合いをしていた部屋で向かい合っている。
新八「いえ、あの白い服の少し小柄な人。柳生九兵衛って言うんですけど、姉上の幼なじみで…
なにやら小さい頃に結婚の約束をしたらしくてそれを果たしに来た、と」
新八くんがうつむきながらおしえてくれる。要約すると幼なじみの許嫁ってとこか。
それでもお互い好き同士だったら妙ちゃんのあの涙はなんだったんだろう。
結婚とかプライベートなところまで踏み込む気はないけど、妙ちゃんが涙流してるのは見過ごせないな。
『新八くん教えてくれてありがとう。1ついい?』
新八「はい…」
『新八くんはこの結婚についてどう思ってる?』
私がそう聞くと新八くんはうつむいていた顔を勢いよく上げた言った。
新八「納得いくわけないじゃないですか、急に許嫁だって現れて。姉上だって泣いてたし」
なるほど、新八くんもこの件には納得いっていないと。
確か柳生って幕府の剣術指南役っていう良いとこの家柄なんだよね。前土方が言ってた。
年も妙ちゃんと同じぐらいと考えたらおそらくアイツは次期当主的ポジションにいる可能性が高い。なるほど、大体の状況は把握した。
あれ待てよ。私の今日の見合い相手は全員幕府の重鎮の息子。
もちろん柳生家の事も知ってるはず。そしてその柳生家が破られたとか大きなニュースがあったら耳に入るはず。
新八「Aさん、どうしたんですか?」
さっきから笑みが止まらない私を見かねたのか新八くんが話かけてきた。
『いや、ちょっと面白いこと考えちゃった』
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たこわさび - さーもんさん» 毎回詩織ちゃん達を動かしている時はこんな感じで大丈夫かな?と手探りで書いている状態なので好きと言っていただけるのは嬉しいです!これからも更新がんばります。 (2022年8月17日 21時) (レス) @page24 id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
さーもん(プロフ) - 更新楽しみにしてます!詩織ちゃんもオリキャラもストーリーも好きです! (2022年8月17日 18時) (レス) @page23 id: 2dc02ddd04 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - 3日で全部!そんな一気に…ありがとうございます!拙いところもありますが楽しんでいただければ幸いです。 (2022年7月31日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん - 3日で全部読みました。とても面白いです!更新楽しみにしてます!! (2022年7月31日 19時) (レス) @page5 id: 4f984dbf4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たこわさび | 作成日時:2022年7月26日 15時