百六十九話 一冊のジャンプ ページ35
今私はコンビニに向かっていた。今日は月曜日。
そう、皆さんご存じのジャンプの発売日。
真選組は土方がマガジン派なのでジャンプ派は肩身が狭いが毎週欠かさずに買い続けている。
特に今週は合併号明けなのでいつもの倍焦らされた。
その分ジャンプ成分が足りていない。
コンビニの雑誌コーナーにたどり着きジャンプを探す。
見つけたと思い手を伸ばしたら、ジャンプに伸ばす誰かの手と私の手が重なった。
横を見ると茶髪の前髪が隠れた髪型の青い服を着た男性がいる。
よく見るとジャンプはあと一冊。これは、争いが起きる合図だ。
「すいません、手ェどけてもらっていいっすか。
こっちはジャンプ二週間も読めないで頭おかしくなる直前なんすよ」
『いやいや、ジャンプなくて頭おかしくなりそうなのは私も一緒なんで。
それよりあなたその年でジャンプって大丈夫ですか?もうあやトリジャンプにのってませんけど』
「いやぁ、俺がジャンプに求めてるのは「友情」「努力」「勝利」の三大原則なんで。そういうのじゃないんで。それよりお姉さんいいの?イケメンのってないけど」
『私がジャンプに求めてるのはギャグ&コメディだから。
イケメンなんてギャグの妨げになるぐらいならいらんわ』
偶然遭遇したジャンプ好きと同じジャンプを片手で掴みながら不毛な争いを繰り広げている。だけどその争いの成果もなくお互い手を話そうとしない。
話題は変わりジャンプ愛の話へと移っていった。
『どうせお兄さん作者コメントだけ読んでポイでしょ。あとは読まないんでしょ』
「んな奴いねーよ。なんでジャンプ買ったのにおまけ程度でついてる作者コメントだけ読んで捨てるんだよ。ジャンプ買って漫画読まないとか正気か。
俺は作者コメントまでじゃなくて広告も読み込んでるからな」
『そんなこと言ったら私の小学生の時の自由研究なんてジャンプに掲載されてる漫画の単行本の売上と掲載順は比例するかってテーマだったからね。
これは真似出来ないでしょ』
本人はそういってるがどんぐりの背比べぐらいのショボさ。そんなことに気づいてる。だが全ては隣の男がこのジャンプを諦めることで終わるんだ。離してくれ。
そう願っていると、店員さんが雑誌コーナーで戦っている私達に向かってこう言いはなった。
「すいませーん、他のお客様のご迷惑になるのでどいてくれません?」
そういえば、前にもこんなことあったな。
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たこわさび - さーもんさん» 毎回詩織ちゃん達を動かしている時はこんな感じで大丈夫かな?と手探りで書いている状態なので好きと言っていただけるのは嬉しいです!これからも更新がんばります。 (2022年8月17日 21時) (レス) @page24 id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
さーもん(プロフ) - 更新楽しみにしてます!詩織ちゃんもオリキャラもストーリーも好きです! (2022年8月17日 18時) (レス) @page23 id: 2dc02ddd04 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - 3日で全部!そんな一気に…ありがとうございます!拙いところもありますが楽しんでいただければ幸いです。 (2022年7月31日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん - 3日で全部読みました。とても面白いです!更新楽しみにしてます!! (2022年7月31日 19時) (レス) @page5 id: 4f984dbf4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たこわさび | 作成日時:2022年7月26日 15時