百五十五話 ページ21
今は再び柳生家の敷地内をぶらぶら中。だけど今度はむやみに建物には入っていない。
それにしてもさっちーいい人だな、木刀までもらっちゃったし。
これで戦わない大義名分が失われる。
八対八だから一人必ず一人は倒したほうがいいかな。やっぱ。
だとすると誰と戦うことになるんだろう。恩があるから南所さんは嫌だな。
そんなことを考えながら歩いていると、建物の影から人が現れた。
「あ、俺のことめっちゃ睨み付けてきた人じゃないですか〜」
そのどこか呑気な声に歩いていた足を止める。
声がまだ若いから恐らく全方寺って奴だろう。私睨んでたかな、自覚ない。
楽「どーも、俺のこと覚えてますか？」
案の定出てきたのは全方寺楽。やっぱ人生なめてそう感が否めない。
そこ見ると苦手なタイプかも。
詩織「全方寺楽さん、ですよね」
楽「はい、全方寺楽です。どうやら、お二人さんの相手は俺みたいですねー。
あ、安心してください。無駄な傷はつけずに皿だけ割りますので」
なるほど、こういう自信満々なところが苦手意識持ってるのかも。
自信持つのはいいんだけど最初から勝つ気でいられたらあんまりよね。
でも勝つ気満々なら、意地でも勝ちたくなるんだけどな。
さっちーからもらった木刀もあるし闘志みなぎってきた。
詩織「ど、どうしますAさん。私がいきますか？」
詩織ちゃんが結構戸惑ってる。今までにないキャラだし。
でもやっぱここでまた詩織ちゃんに頼ったら先輩と年上としての面目が潰れる。
それに、詩織ちゃんだと厳しい気がする。
この状況で怯まないのも余裕があってこそだしそれを裏付けるだけの実力はあるかもしれない。
『詩織ちゃん、ここは私に任せて』
詩織ちゃんより一歩前に出る。ここは私が出た方が確実だろう。
腐っても真剣選組総長、肩書きに恥じない実力はある。
『安心して詩織ちゃん。私、そこらへんのガキに負けないぐらい腕に自信はあるから』
後ろは振り返らず楽を見つめ、できるだけ憎たらしさを込めながら言った。
多分これ言った時、コイツもこんな気持ちだったんだろうな。
楽「へぇ、中々言うじゃないですか。俺をガキ扱いだなんて」
『ん？』
この言動に少し違和感を覚える。
全方寺の見た目や声は明らかに少年、十代後半ぐらいだろう。
『きみ、何歳？』
楽「十七ですけどなにか？」
気になって聞いたがやはりまだ成年していない子供だ。
剣の腕は大人級って意味？
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たこわさび - さーもんさん» 毎回詩織ちゃん達を動かしている時はこんな感じで大丈夫かな？と手探りで書いている状態なので好きと言っていただけるのは嬉しいです！これからも更新がんばります。 (2022年8月17日 21時) (
レス) @page24 id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
さーもん(プロフ) - 更新楽しみにしてます！詩織ちゃんもオリキャラもストーリーも好きです！ (2022年8月17日 18時) (レス) @page23 id: 2dc02ddd04 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - ３日で全部！そんな一気に…ありがとうございます！拙いところもありますが楽しんでいただければ幸いです。 (2022年7月31日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん - 3日で全部読みました。とても面白いです!更新楽しみにしてます!! (2022年7月31日 19時) (レス) @page5 id: 4f984dbf4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たこわさび | 作成日時：2022年7月26日 15時
