百五十二話 ページ18
柳生家は剣で有名だし木刀の百本や二百本そこら辺にあるだろ。
今はそう思い片っ端から建物の中に入っている。悪いことはしていないが空き巣をしている気分だ。
「そこで何をしてるんですか」
見つかったと思い急いで声の主の方に視線を向ける。
決して焦ったわけではない。空き巣の気分になりすぎて頭に「逃げなきゃ」ととっさに浮かんだわけではない。
「もしかして、この私。長島さちえに何か用でも？」
見るとそこにはなかなか歳のいってそうなおばあさんがいた。
皿割りの参加者かと思ったが、さすがに老人を駆り出すほど柳生は鬼畜ではないだろう。
『あっ、すみません勝手に入っちゃって。木刀ってありますか？』
さちえ「あぁ、木刀ならそこに」
木刀のありかを聞いたら私の後ろを指すので指先をたどる。
だけれど私の背後は庭、木刀なんかどこにもない。…そういうことか。
さちえさんの策略に気付き私は頭を下げた。それによりさちえさんの木刀が空を切る。
まさか、柳生家が老人を出してくるとは。
さちえ「あら、よく気づきましたねぇ。
大抵の人は私の見た目で油断してこの手で大抵やられていくんですけど」
『いやぁ、昔師匠が「人を見た目で判断するな、本物の強さは年齢なんかにとらわれない」って言ってたような気がして』
一発目は避けたが私がそっちへ目線を戻すまでのわずかな時間で木刀を振るったとこを見ると強さはあるっぽい。素手だと無理そう。
こうなったらとりあえず…
さちえ「かかってこないんです？」
他の奴探そ。
ここは一人で戦うより誰か一人探して巻き込む方が早いと判断し全速力でさちえさんから離れる。理想は暇そうな人。できれば木刀も見つけたい。
さちえ「敵前逃亡は侍の恥ですよー」
『私は侍っていう一つの概念にとらわれない自由な存在だからー』
ちょくちょくさちえさんと話ながらも逃げる。
結構さっきのところから離れたけど人一人…あ。
詩織「Aさん鬼ごっこ中ですか？」
詩織ちゃんがいた。いや待て、さすがにピンチでも後輩に頼るってのはいかがなものか。しかも年下。ザキとか年上ならともかくだよ？
あ、切り込みん時沖田に任せたことあったわ。
『詩織ちゃん！実はかくかくしかじかで‼』
詩織「すみません、一ミリも内容が理解できません」
漫画とかでよくかくかくしかじか伝わってるシーンあるからやってみたけど一ミリも伝わんなかった。アイツら何で通じてるんだろう。
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たこわさび - さーもんさん» 毎回詩織ちゃん達を動かしている時はこんな感じで大丈夫かな？と手探りで書いている状態なので好きと言っていただけるのは嬉しいです！これからも更新がんばります。 (2022年8月17日 21時) (
レス) @page24 id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
さーもん(プロフ) - 更新楽しみにしてます！詩織ちゃんもオリキャラもストーリーも好きです！ (2022年8月17日 18時) (レス) @page23 id: 2dc02ddd04 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - ３日で全部！そんな一気に…ありがとうございます！拙いところもありますが楽しんでいただければ幸いです。 (2022年7月31日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
にくまん - 3日で全部読みました。とても面白いです!更新楽しみにしてます!! (2022年7月31日 19時) (レス) @page5 id: 4f984dbf4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たこわさび | 作成日時：2022年7月26日 15時
