立てば春菊 ページ47
『「立てば春菊座れば牡丹、歩く姿は百合の花」っていうけど他にも綺麗な花あるよね?』
いつもの真選組メンバーで集まってだらりと過ごしているところ、ポツリと呟いた。そんなに意味はなくポッと頭に出てきた疑問を口にしただけだ。
土方「それはそれぞれの花の特徴を反映してるらしいぞ」
『へー、そうなんだ』
為になるなーと思いながら、サンデーで連載されている漫画のカバーを被せたインダルの単行本を手に壁に寄りかかる。ジャンプ連載だと知られたら土方に没収される。
沖田「にしてもなんで急に?」
『いんや、詩織ちゃんに似合う言葉だなって』
ここで言えない。作中で「まさに立てば春菊だね!」って台詞が出てきたからなんて言えない。でも詩織ちゃんに似合うってのは本音だ。
詩織「いや、あの真顔で言うの止めてもらえます?」
土方「それにしてもお前、ホント詩織にぞっこんだよな」
少し照れている詩織ちゃんを楽しみながらインダルに視線を向けて土方と話す。
もともと女の子は好きだけど詩織ちゃんはずば抜けて可愛いからね。
『昔から女の子とふれあう機会なかったからそれが原因かも。
幼少期も一番近くにいたの男だったし青春時代も記憶をさかのぼる限り男との交流がメインよ』
子供の時は自分の交友関係の狭さを恨むべきなんだろうけど、十七ぐらいの頃は強制的に男所帯にポイだからね。ふれあおうと思っても女の子がいないわけ。
私の言葉を聞くと、詩織ちゃんが何か発見したような顔になった。
詩織「待ってくださいAさん、男の人との交流が多かったと言うことは一つぐらい恋ばながあっても…」
『無かった。でも動物に興奮する人ならいた』
土方「お前の周りどんな人間が集まってんだよ」
詩織ちゃんが変な希望を持たないうちに無いと断言する。
あっち側の話は本人から「最近魚が可愛く見えるんだけど」って言われたときは耳を疑った。
沖田「整いやした。Aさんとかけて立てば春菊座れば牡丹歩く姿は百合の花とかけやす」
すると、今まで黙っていた沖田が自信満々の笑みでこういった。
少し気になり、日曜日にやっているあの落語番組をイメージして沖田にふる。
『その心は?』
沖田「似ても似つかぬ、ものでしょう」
詩織「かかってない上にただただAさんがディスられただけなんですけど」
そう言われても沖田に「わかってる、照れ隠しなんだよね」の目線を向けたら冷たい目で見られた。
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たこわさび - ミスティさん» 好みだなんてそんな…嬉しい言葉ありがとうございます!更新は無理のない程度でやっておりますがそのような言葉をいただくとやはり心にくるものがあります、ありがたいです!無理のない範囲でやっていこうと思います! (2022年10月3日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - この小説を読ませて頂いてますが、自分好みの作品でめちゃ好きです!更新頑張って下さい!!応援していますが体調にもお気をつけて下さい!無理なさらずに、、 (2022年10月3日 17時) (レス) @page26 id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - ラウトさん» 「ワクワクが止まらない」と言っていただきありがとうございます。毎日楽しみにしていただいていることが分かりとても嬉しいです!これからも更新がんばります! (2022年9月11日 23時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
ラウト - 毎日お話の更新お疲れさまです。毎日「今日はどんな話を見れるのだろう?」とワクワクが止まりません!!忙しいと思いますが、これからも更新頑張ってください。応援しています!!! (2022年9月11日 23時) (レス) @page5 id: 698653cd83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たこわさび | 作成日時:2022年9月8日 22時