二百十三話 ページ33
『うーん…甘い、ねェ』
一回折れてみて自分の行動を振り返ってみる。
食事の時奢ったり、見廻りの時は信頼できる相手と一緒に行かせたり、危ない仕事は私が引き受けたり。
『甘い、のか?』
自覚はなかったけど他の隊士と比べると対応の差があるのは確かかな。
そんな私に沖田が話しかけた。
沖田「Aさんの対応は充分甘ェですよ。
その様子を見て隊士達からはひっそりとキャロライナリーパーって呼ばれてるほどでィ」
詩織「総悟、それ世界一辛い方。多分クラブジャムンじゃないかな」
マジでか、私そんな風に言われてたの?というかクラブジャムンって何?
やっぱ千尋の谷に突き落とした方がいいのかな。可愛い子には旅をさせろって言葉もあるし。
『成長のためにも必要、なのか?』
私がぽつりと呟くと詩織ちゃんが何回も頷く。
詩織ちゃん髪長いから頷いたときに毛先ぴょんぴょんが跳ねてて可愛い。
沖田「もう考えるのもアレなんで一回詩織をジャングルの奥地に送り込むのはどうですかィ。きっといい目をして帰ってきますよ」
『過激すぎるわ!何ジャングルの奥地に送り込むって‼どこのジャングル⁉どこの奥地⁉
そして詩織ちゃんも行けるか?見たいな顔で手のひら見つめるの止めて!本気にしなくていいから‼』
沖田がヤバイことをぶっこむ。真面目な詩織ちゃんに沖田は危ないな。
沖田が冗談のつもりで言っても真に受けちゃう節があるから。
ってアレ?私また詩織ちゃんの安全について考えてんだけど。
あー、もう私の中に詩織ちゃんが刻み込まれてるわけだ。みじん切りになってるわけだ。
『わかった!とにかく、詩織ちゃんを
詩織「いや、あんまり変わってません。口にいれてたのが袋になっただけです。
魚類から有袋類に変わっただけです」
自分ではいいことを思い付いたつもりだがダメだったらしい。
そんなこと言われても谷からは突き落とせない。限界がこれだ。
詩織「もう、Aさんがそんなに心配だって言うなら一回何も関わらずに見ててください。
私、絶対に強くなって見せますから!」
詩織ちゃんが私の方をまっすぐ見て真剣な目でそう言った。
そんなこと言われたら…ね。
『ああもう好き!はいコレ食べていいよ‼』
詩織「言った側から!」
つい気持ちが高ぶり詩織ちゃんの目の前に団子を差し出したらツッコまれた。
子離れは、まだまだ遠いようです。
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たこわさび - ミスティさん» 好みだなんてそんな…嬉しい言葉ありがとうございます!更新は無理のない程度でやっておりますがそのような言葉をいただくとやはり心にくるものがあります、ありがたいです!無理のない範囲でやっていこうと思います! (2022年10月3日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - この小説を読ませて頂いてますが、自分好みの作品でめちゃ好きです!更新頑張って下さい!!応援していますが体調にもお気をつけて下さい!無理なさらずに、、 (2022年10月3日 17時) (レス) @page26 id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - ラウトさん» 「ワクワクが止まらない」と言っていただきありがとうございます。毎日楽しみにしていただいていることが分かりとても嬉しいです!これからも更新がんばります! (2022年9月11日 23時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
ラウト - 毎日お話の更新お疲れさまです。毎日「今日はどんな話を見れるのだろう?」とワクワクが止まりません!!忙しいと思いますが、これからも更新頑張ってください。応援しています!!! (2022年9月11日 23時) (レス) @page5 id: 698653cd83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たこわさび | 作成日時:2022年9月8日 22時