5月・お弁当 ※大学生ybhk ページ2
・
*ybside only
いつものメンツと昼食。
ひかるが持ってきたお弁当がすっごく美味しそうにみえて、つい何の気なしに、俺にも作ってきて？と口に出してしまった。
ひかるははじめびっくりしてたけど、はにかみながら「いいよ」と言ってくれた。思いがけず可愛い反応だったので、ちょっとときめいたのはどうしたものか。
中学、高校から一緒の俺達。大学は専攻が違ってしまったから会う機会は減ったけど、他の友達を交えて週に1日だけ昼を一緒にとっている。
次の週、俺はひかるに弁当を頼んだことなどすっかり忘れてたまたま同じクラスの女の子に誘われそっちのランチ(昼飯ではなくランチだ)に参加していた。
ランチ終わり、女の子達と一緒に歩いていると、向こうからいつものメンツがやってきた。
…ひかるがいない。
「おう！どうした、ひかるがいないじゃん」
「やぶくん…」
大ちゃんがつぶやいた。横から知念も口を出してくる。
「こうたさ〜先週のひかとの話、すっかり忘れちゃってたでしょ。」
「俺、なんか忘れてたっけ？」
「これだもん。もう知らないよ、僕達。自分でなんとかしてよね」
うお！なんだなんだ！そういや俺、何か大事な話をしたような…
焦っていつものたまり場所に行くと、ひかるの後ろ姿がみえた。向かい側には見たことないイケメンが座っている。
ひかるはあのはにかんだ可愛い笑顔をイケメンにみせているのか？…なんだこのムズムズする感じ。
近づいていくとイケメンの話しかける声が聞こえる。
「ほんとおいしかった！ラッキーだったな、俺。」
手元にはひかるのお弁当…お弁当…！俺のばか！
「また…作ってきてくれる？」
ちょ、ちょっと待った。そのお弁当を食べていいのは俺だけ…なんで俺だけって思うんだ？
そのとき、ひかるの声が聞こえてきた。
「ごめんね、食べてほしい人がいるんだ」
イケメンはそれを聞いてにこっと微笑み、立ち上がってひかるのあたまをポンポンとなでた。そしてひかるの後ろにつったっていた俺をみて、ニヤリと笑って去って行った…なんだアイツ。
ひかるは2つのお弁当を丁寧にカバンにしまうと、立ち上がって俺に気づいた。
「薮」
「そのお弁当…俺に？」
「…あ、…そんな…別に…たいしたものじゃなかったし…」
じゃあまたね、と俺の横を通りすぎるひかるの腕をつかんで止める。
「また…作ってきてくれる？」
さっきのイケメンと同じことを聞いてみた。ひかるはなんて答えてくれる？
…fin
6月・林間学校 ※高校生ybhk→←4月・またはじめから ※大学生ybhk
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ちちち(プロフ) - まや様ありがとうございます！ぐるぐる読ませる作戦…っていうのは冗談ですが、ひかるくんの気持ちが報われて私も嬉しかったです！ (2019年8月27日 23時) (
レス) id: 666edffd2b (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 完結おめでとうございます！3月でうるっと来たところに、4月へ…4月？！と幸せな気持ちで読ませていただきました(*´ `*) 素敵なお話ばかりでした〜！ありがとうございました！ (2019年8月27日 22時) (レス) id: a68cb6458a (このIDを非表示/違反報告)
ちちち(プロフ) - しろくまさま、ありがとうございます！書けば書くほどやぶひかの素晴らしさをしみじみ感じておりました。また書いたらよろしくお願いします！ (2019年8月27日 21時) (レス) id: 666edffd2b (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 完結おめでとうございます★ちちち様の優しい人柄がにじみ出たお話ばかりで、どの月もきゅんとさせて頂きました。でもやはりココア…ココアにメロメロです←しつこい。次回作を心待ちにしていまーす。 (2019年8月27日 20時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
ちちち(プロフ) - Qさま、ありがとうございます！3月はどうしても書かずにいられなかったんです。2人にはやっぱり幸せになってほしい〜。 (2019年8月27日 20時) (レス) id: 666edffd2b (このIDを非表示/違反報告)
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