＃ ５ -yzr- ページ7
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休憩を終わらせたAはリンクへと戻り、俺はまたその背中を見送っていた。あんなに小さい身体なのにどこからあんな跳躍力と力強さが出てくるんだろうと毎回思わせられる。スケートをやっている時以外はあんなにふざけて、なにも考えてないのに氷上では違う人が乗り移ったように変わる。誰だって切り替えぐらいはあるとは思うが、彼女だけは別格だった。
今はコンビネーションジャンプほどの連続ジャンプではないけど、５回連続で成功することをしているらしいと奈々美先生から聞いていた。きっと、俺だったらできてるのに自分はなんでできなんだって負けず嫌いな彼女は思ってるんだろう。
そんな風にリンクサイドのベンチからAを見ていると綺麗な３Ａを跳んでいた。他のジャンプは俺にそっくりなのに、アクセルだけは本人にしかできない早い踏切方をしている。彼女なりのこだわりがあるんだろうな、とほのぼの思っていたら今度はスピードのある助走をつけ始めていた。何だ何だと目で追えば疑いたくなるような光景が眼の前で繰り広げられた。
「？！」
「ぁ！」
驚いた。驚いた以外のなんでもない。今間違いなく４回転を跳ぼうとしていた。着氷はできなかったが、回りきっていた。試合で跳んでいたら回転だけは足りている判定になる。
「...嘘...？」
軸が曲がってなければあの４回転は確実だと思った。こうゆう行動を見ると時々、Aが怖い奴だな、って思ったことは何回かある。何でもかんでもこなしてしまう所とかは特にそう。それはこのクラブで人一倍汗水流して努力をしているからだとは思うが、それにしても恐ろしい。
俺と同じで小学校の楽しみも全部捨ててきたんだろう。彼女が小６の時に冬に最後の遠足があったけど練習のために行かなかったんだ、って言っていた。彼女のお母さんもすごく厳しいようで学校には最低限しか行っていないとも聞いたことある。人のことは言えないけど、Aはそれを嫌がらなかった所も相当スケート馬鹿なのがわかる。
「コラ！！A！！許可もなく跳ぼうとしないで！！」
「...してないです。」
「嘘つけ、バッチリ見てました。」
「してないですよ。」
「A。」
「...すみません、もうしないです。」
はぁ...、一気になんか冷めたわ、あんなに奈々美先生を怒らせるのAしかいねぇよ。
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菜奈(プロフ) - 『小さな灯』作品読ませていただきました。主人公の心情描写が凄く、震災やお母さんとの内容には涙が止まりませんでした。続きも読ませて頂きたいのでパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いします。 (2020年1月24日 6時) (
レス) id: 0fd3227b97 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - そうだったんですね！ それは、良かったです(*・∀・*)ノ (2018年8月19日 7時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - あーちゃんさん» 申し訳ありません！！非公開に間違えてしていました...！お話が繋がっていなくてすいません。教えていただき本当にありがとうございます！ただ今直しましたので、よろしくお願いします！！ (2018年8月19日 0時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 最初のストーリーを読んでます。 何故か、36話が抜けていますが、話はとんでいる訳ではないんですよね…？ (2018年8月18日 22時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - ?まなかさん» 申し訳ありません！今修正させていただきました！教えていただきありがとうございます！まなかさん、毎回コメントしていただき本当にありがとうございます！読んでいただけているだけで本当に嬉しい限りです。更新の方、頑張ります！ (2018年6月21日 18時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃子。 | 作成日時：2018年6月10日 19時
