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「えー、藤崎凛です よろしくお願いしまーす」
出水がげーっみたいな顔をしている。後でしめよう。
「つーわけだ お前ら、仲良くしろよ」
太刀川さんが出水と私を見ながら言った。
ここは太刀川隊の隊室で、私は晴れて太刀川隊に入った。ロングコートに動きやすいようにミニスカート、靴は膝下までのブーツを設定した。
「まぁ、今日も任務入っているが、4人体制の処理に慣れたいという国近の要望があったから入れただけだ 俺や出水も藤崎との連携を確認したいしな まぁ、気楽にやってくれ 以上」
ほう、と私は小さく唸った。思ったよりもしっかりしている。前の隊はそんなことお構いなしに「ほんじゃあ行くでー」みたいな感じでその場その場で臨機応変に対応していく感じだった。A級ともなると、チームの連携が大切になるのだろう。
「そーなの、ずっと3人体制しかしてなかったから、4人体制に慣らしていきたくて」
柚宇はそう言ってごめんねと言った。
「ううん、私も太刀川さんとか出水とは戦ったことはあるけど、連携はしたことないから、ありがたいわ」
私はにこっと笑った。
「凛さーん!! むっちゃすきやで!!」
「なんで、関西弁やねんな」
柚宇の下手くそと言ってもいい関西弁を突っ込みながら、私は部屋を見渡した。汚らしい部屋で出水が唯我をいじっている(可愛がっているとも捉えることができるだろう)、それを太刀川さんが見つめていて、柚宇はゲームをしている。これから私はこのチームで生きていくのだ。
やってやろうじゃないの。私は気合を入れ直した。
「つかれたーーー」
私は任務から帰ってきてソファでくだっと横になった。
連携はボチボチ上手くいったし、柚宇の4人体制の処理も初めてにしては上出来すぎた。問題は______
「今までようあんなお荷物抱えて戦ってこれたな」
唯我がびくっと肩を揺らした。
これまでは放置してそうそうにベイルアウトさせてたらしいが、それでは進歩しないと思った私は、直感で、唯我が攻撃されそうになる瞬間を見極めて、指示をしていた。自分のことも考えておかないといけないし、そのおかげでいつも以上に疲れてしまったのだ。
私ははぁーっとため息をついた。
「まぁ、これから特訓していこな 私がなんとかしたるわ」
「りんさーーーん!!!」
「うわっ、抱きつくなや!!」
感動極まりないといった感じで唯我が抱きついてきた。
まぁ、こんな感じも久しぶりやなあと私は笑った。
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つちのこ(プロフ) - ありがとうございます!忘れてしまってました… (2020年5月23日 23時) (レス) id: 2241c11c95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つちのこ | 作成日時:2020年5月23日 22時