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迅side

やっとかぁ…。

やっと、凛が太刀川隊に入ることを決めた。

俺はほっとした。長い長い時間がかかった。これが最善の未来だと信じている。実際、凛も笑っている未来が見えるし、ボーダーも強くなる。

それでも、と考えてしまう。本当にここに来るまでに沢山の人を傷つけた。凛には一緒消えない心の傷を負わしてしまった。隠岐なんか生きるか死ぬかの瀬戸際を彷徨わさせてしまった。俺の能力を使えば、回避できたのに、しなかった。凛が生駒隊に入り、自分の目の前で仲間を傷つけられ、そのことで自分を責め、打ちひしがれ、でも、そのことを克服できれば凛は強くなる。

凛は太刀川さんの庇護下でメキメキ頭角を表していく。いや、今でも強いんだけど、もっと強くなる。それに感化されて、太刀川さん自身や出水も強くなっていく。そうして、ボーダー全体が強くなるのだ。

それでも当人からすれば、放っておいてほしいよなぁ。いこまっちにも悪いことをした。

彼が凛を好きだったのは気づいていた。彼は隠していたようだが、わかりやすい性格のせいだろうか、ばればれだった。多分、凛以外は気づいてたのではないだろうか。けど、誰もからかわなかった。いや、からかえなかったのかもしれない。セーラー服のスカートをはためかしながら、振り返る彼女に視線を送る男の目は恋を知った喜びに溢れながらも、叶う見込みのない思いを抱えて苦しそうだった。そんな男を冷やかせる奴がいるのなら教えてほしい。

凛が肺炎で入院した時もずっと側にいてたのはいこまっちだった。実は太刀川さんも結構な頻度で行ってたのだが、凛が寝ている間しか行ってないようだった。


俺は少しはぁーーとため息をついた。

本当にあんな未来になるのかなぁ。俺はこの前見た未来を信じられないでいた。誰だって信じられないと思うんだけど。いや、案外、あの2人はお似合いなのだろうな。まぁ、しかし…


「凛、男の趣味悪いなぁ」

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つちのこ(プロフ) - ありがとうございます!忘れてしまってました… (2020年5月23日 23時) (レス) id: 2241c11c95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つちのこ | 作成日時:2020年5月23日 22時

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