強力な魔法 ページ22
A side
賢者「いつもなら塔に集まる魔獣が街一帯に散らばって、人々を襲いはじめました」
そんな…なんで急に…
賢者「人々は必死に魔法で魔獣と戦っていたのですが、塔に集まると信じきっていたので対処に少し遅れたのです」
シルク「…塔にいた人は」
賢者「私達も必死に抵抗しました。塔を守る賢者を最小人数にし、街の人々を助けに行きました。しかし…」
モトキ「…人の数よりも魔獣が多かった」
賢者「…はい…。魔法が使える者は、なんとか耐えていたのですが…使えない子どもや、体力の弱かったお年寄りが…」
マサイ「…でも、なんで炎の街に…」
賢者「私も分からないんですが、戦っている最中に、誰かに防衛の魔法かけられたんです。その瞬間に、強力な魔法が飛んできて、焼け野原の街と引き換えに魔獣は跡形もなく消え去りました。」
シルク「ということは、その…防衛の魔法?とかいうやつを、かけてもらった人は生き残ったってことか」
賢者「はい。多分、あの瞬間に生き残っていた人、全員にかけられていたと思います」
A「命の恩人さんがどなたか分からないのですか?」
賢者「あの後、塔の復興とともに、必死になって探しました。けど…見つからないんです。あの、強力な魔法が使えるのは限られた人だけと思うんですが…」
シルク「…案外、普通に暮らしてる人だったりするかもよ?」
賢者「あの後、賞賛する声と罵倒する声の2つに分かれました。けれど、あのままだと本当に街は、街の人々は破滅していた。私は、生かしてもらったことにお礼が言いたいんです」
…街一帯を焼いてしまうほどの魔法…
でもそうしなければ人々は助からなかった…
とても凄い人なんですね…
?「そんな、美化されるような話じゃないよ。亡くなった人がいない訳じゃないんだから…」
斜め前にいた人が立ち上がったと思うと、言葉を発して、お店を出ていった
シルク「…なんだあれ」
賢者「あの人は、ぺけたんって言う人です。」
モトキ「ぺけたん…」
賢者「はい。周りからはペケって呼ばれてます。あの時、罵倒する側にも賞賛する側にも付かなかったのですが、こういう話になると突っかかってくるというか…何を考えているのかが分からないというか…悪い人じゃないと思うんですけどね」
私はぺけたんさんの目が忘れらなかった
怒っているというよりも、何かを失った寂しそうな目
賢者「それでは、私はこれで失礼します。最近、魔獣がおおく現れているのでお気をつけて」
71人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とりぴー - 続きを楽しみにしてまーす!! (2022年12月28日 14時) (レス) id: 4971f20f39 (このIDを非表示/違反報告)
エレン - 続き楽しみにしてます! (2020年8月26日 16時) (レス) id: f70026b1c1 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 続き楽しみに待ってます! (2020年7月20日 16時) (レス) id: 826e70f5bd (このIDを非表示/違反報告)
canty(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます!とても嬉しいです(´˘`*)これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年6月2日 22時) (レス) id: 9fb8c80b7b (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - いつも読ませてもらってます!ほんとに大好きで、展開がいつもワクワクしてます!更新頑張ってください!応援してます! (2019年5月31日 23時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:canty | 作成日時:2019年5月16日 23時