嘘告から始まった恋でした。【青】

本物の恋35 ページ36

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ころんside




今はなにも考えられない




まさかAがそんなことするはずがない




そう信じていたかった




僕はどうせ




顔だけでしか好かれない




必要のない存在なんだよ




麗｢ころん様！｣




こ｢…なに？｣




きっとこいつらもそうだ




麗｢大丈夫ですかぁ？｣




そうやってぶりっ子すれば好かれるとでも思ってんのか





こ｢…うん｣




麗｢あのぉ…わたしぃ…ころん様に伝えたいことがあるんですぅ｣




こ｢…なに？｣




麗｢私がなにを言いたいのかわからないんですかぁ？

さっき言ったじゃないですかぁ｣




あの状況でお前の話のなにを聞けと言うんだよ
こっちはそれどころじゃなかったっていうのに




もちろん、今も




こ｢…わからない｣




麗｢そうなんですかぁ？！
まったくぅ、ころん様ったらおちゃめですねぇ！
まあ、恋は盲目って言いますもんねぇ！
ころん様も私が好きすぎてそんなの聞こえてなかったんですかぁ｣




勘違いも程々にして欲しい
ここまでの自意識過剰になってくると、逆に羨ましいぐらいだ

そんなに自分を貫けて




こ｢用件はそれだけ？｣




だけど今の僕にはそんなことを羨ましがっている暇はない




急用ができたから




麗｢ころん様わからないみたいなんで私がもう一度いいますねぇ！




ころん様がすきですぅ！私と付き合ってくださいっ！｣




こ｢…ごめん｣




麗｢えっ……
なんでですかぁ？｣




こ｢今は恋愛する気になれないし

それに君みたいな感じの子あんまり好きじゃないから｣




麗｢それでも、ころん様のことがすきなんですぅ！｣




ほらでた
みんな僕の中身には結局なんにも興味無いんだ

外見がいいから彼氏にすればみんなに自慢できるし自分が上に立てる。

所詮そんなもんだろ？




僕なんて所詮都合のいい道具だよ。




こ｢…用件が済んだならもういい？｣




麗｢…っどうなってしもしらないからね！
あんたなんか私のお父さんに頼めばこの街から追い出せるのよ！｣




こ｢あんたの父親に言われなくても、そうするつもりだよ。｣




麗｢…え？｣




僕の発言に酷く驚いているこの女に背を向けて僕は歩き出した

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