4日目�� ページ37
(…………ん…)
誰かに優しく頭を撫でられている
(ん…気持ちいい…)
ふわふわとした意識が
少しずつ覚醒する
(ここ………どこだっけ……)
暖かくて
大きな手
『おぅ！帰ったか！』
ニカッと派手な笑顔
大きく明るい声を最後に聞いたのはいつだったか
(師範…？)
師範の声と顔が
はっきりしない
黒い霧がかかって
霞んだように見えなくなる
(…待って…！)
手を伸ばすと
霧の中から手が伸びてきた
(師範っ…？)
いや、違う
この手は
この腕は
『 A 』
グッっと左手を引かれて
一気に意識が覚醒した
｢あ、猗窩座…お、はよう｣
なんか
怒ってる…？
猗窩座｢誰の夢を見ていた？｣
｢え？｣
猗窩座｢『師範』と呟いていた｣
｢あ…｣
猗窩座｢『待って』と手を伸ばした｣
｢あ、え｣
私の手を掴んでいる猗窩座の手に
徐々に力がこもる
猗窩座｢縋るような声を出して｣
｢え、え、猗窩座…？｣
い、痛い痛い…！
手！手潰れる！
猗窩座｢誰を追いかけていた…？｣
｢待って待って…！痛いって…！｣
グンッと
猗窩座が私の上に覆い被さる
猗窩座｢俺以外に、あんな声を出すな｣
｢あ、あかっざ…！｣
掴んだ左手に猗窩座が口付けた
あぁ
そうか
あの腕は
｢猗窩座…｣
猗窩座｢…なんだ｣
｢ごめん…でも、猗窩座だった｣
猗窩座｢…？｣
｢師範だったけど、全然声も顔も思い出せなかった…それに｣
私の手を掴んでいる
猗窩座の手を引き寄せる
｢最後に伸びてきた手は…私の手を掴んだのは、猗窩座だった｣
猗窩座が目を見開く
｢…猗窩座が頭、撫でてくれてたの…？｣
猗窩座の目がふいっと逸れる
少し顔が赤い
｢ね、猗窩座…こっち向いて｣
右手で猗窩座の左頬を撫でる
私を見た猗窩座の顔は
拗ねた子どものような顔をしている
初めて見た顔だ
鬼なのに
人間みたい
｢ふふっ｣
猗窩座｢何を笑っている｣
｢子どもみたいで可愛いなぁって｣
猗窩座｢…あ？｣
｢いつも余裕そうなのに、拗ねてて可愛い｣
猗窩座｢………誰が、子どもだって…？｣
あ、まずい
ダンッ
私の両手を顔の横で拘束して
猗窩座がニヤリと笑う
この顔、昨日、見た
猗窩座｢子どもの俺に、昨日散々啼かされたのは誰だ…？｣
｢あ、え、えーっと…私…？｣
猗窩座｢随分と余裕があるな…あぁ、俺は子どもだがお前は大人だしな｣
｢そういう事じゃなくて…って、や、ちょっと！｣
猗窩座｢俺が何をしても…大人なら耐えられるよなぁ？｣
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ゆあな(プロフ) - てふてふさん» てふてふさん(^^)コメントありがとうございます！私も無限列車編を見て鬼滅熱が再び燃えております(｀･ω･´)読んでいただけて嬉しいです(*^^*) (2021年9月27日 19時) (
レス) id: c561953436 (このIDを非表示/違反報告)
てふてふ - 完結から時間が経ってからのコメントで申し訳ないですが、無限列車編TV放送で再燃して読ませていただきました！ぽろっと涙が溢れるストーリーと、裏シーンはどきどきが止まらず本当に腰が砕けそうでした……！続編含め、素敵な作品をありがとうございました！ (2021年9月27日 14時) (レス) id: 2bb0e08beb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - まりも。さん» まりも。さん(*^^*)なんて嬉しいお言葉…涙出るくらい嬉しいです！ありがとうございます(T^T) (2021年2月24日 19時) (レス) id: 728d21b7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まりも。(プロフ) - もう何度こちらの作品を読んだことでしょう。大好きが止まりません(作品も猗窩座も) (2021年2月24日 13時) (レス) id: 1dc894a7c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - まゆまゆさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私も猗窩座大好きなので、ホントに私の欲望と願望を詰め込みました(笑)現実になってほしい…(o´艸`) (2021年1月27日 12時) (レス) id: 728d21b7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあな | 作成日時：2021年1月11日 20時
