My Resistance-タシカナモノ-[2]

#34 見覚えが。 ページ9

　
　
部屋を整理していた。

するとハートの形のオルゴール。

それが何故か見覚えがあって

開いてみた。

ネジを巻いていないのに音は鳴った。

ゆったりとした音楽で心地よかった。

　
もしかしたら。

記憶がなくなる前も聴いていたかもしれない。


帰ってきたら玉森さんに

聞いてみよう。

　
─────

───────

　
玉「それね、Aが毎日ってぐらい聴いていたの。」

　
「へー…いい歌ですね〜」

　
玉「ありがと」

　
ありがと ？

　
「もしかして…」


玉「うん、俺らの曲。」

　
アイドルだもんね。

曲ぐらいあるよ。

でもこんなに胸に残る歌だなんて…

　
「なんて歌ですか？」


玉「My loveだよ。Aが大好きだった。」

　
玉森さんがゆっくり

曲に合わせて歌ってくれた。

　
玉「ねぇ君に出逢って僕は〜...」

　
ずっと聴いていぐらい

耳に残って感動した。

オルゴールのネジが止まると

何故だか涙が出てきた。

　
玉「え？ ど、どうしたの!?」

　
慌てて駆け寄ってきた玉森さん。

大丈夫？ って顔が近い。

　
「だ、だ、大丈夫ですからっ!!」

　
なんでだろう。

なんでこんなに…同様してるんだろう。

もしかして もしかして。

玉森さんのことが好きなのか。

それともただの…

　
　

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