My Resistance-タシカナモノ-[2]

#52 正体 ページ27

　
　
「…玉森さんの分は皆で食べたのに」


玉「でも食べた。いい甘さで美味しかった」


何をいってももう見透かしてるかのように

笑顔で返事が。


「大体…玉森さんは女の人といたんだし…」


あ。といったあとに気づいてしまう。


玉「女の人…？ ……あー」


ぷっと吹き出したあと


玉「そう。だからね腰いたいの。」


と、意味のわからないことを。

腰がいたいからどうした


「へぇ…」


玉「激しかったからかな？」


「なっっ」


少し意地悪な顔で笑う。

そんな、下ネタをわかってしまうなんて


「も、いいです…」


玉「なーんて。あれ母親だし」


「はい？」


なんて間抜けな声がでたんだろう

それよりも母親？

あの可愛らしい声が母親。



「えぇっ!?」


玉「あははは!! Aの顔が…」


お腹を抱えながら笑っている。

きっとそれほどひどい顔なんだろうな


「…これまでのいらいらは…」


そしてまた あ。 ってなった。

きっと変なことを口走った。

変な誤解が生まれるかもしれない


玉「なーに？ いらいらって。いらついてたのー？」



ほら。

きっとこうなる、って分かっていたかも

玉森さんはまたあの意地悪な顔に。


「違います。ご飯冷めるので食べましょう」


玉「そうだね。」



恥ずかしいのでご飯を食べる。

玉森さんもあの優しい顔で

にこにこしながら食べる。


こんな日が一番幸せかもしれない。

玉森さんの好きな人は

昔の自分ってわかってる。

叶わないってわかってるから

一緒に笑いあえる関係で満足。


　
　

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