拉致から始まる恋物語【河上万斉】

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現在時刻はＰＭ１１：３０




大きな扉の前に着いた


常識の範囲内ならまだやっているはず……




ノック……した方がよういのだろうか…




コンコン







ガチャ



！

「いらっしゃい、入りな」



顔は暗くて見えなかったでござるが……、小柄で、声が男にしては高い方でござるな



「にしても、よくこんなジメジメして薄暗くて汚い、ドブネズミの住処のような場所に来たな。」



「入口はここなのでござろう？他に入口があるとでも？」



「ああ、あるよ。表の方に。 ほら、カフェだよ。町で見ただろ？」




……そういうことでござるか…。


昼は一般市民の為、夜は裏の奴らの為、と



カフェで聞けばよかったでござる…









少しすると、明るい部屋の中に来た。



ここが仕事場というわけでござるか







「さてと、いらっしゃいませ、情報屋へ。河上万斉サン？」



と、言いながら情報屋はこちらに降り向いた。


………………その瞬間、拙者の体に電流が流れた









…………………ああ、




……………………なんて









………………愛おしい……









振り向いた情報屋の顔はとても綺麗で、不敵な笑みを浮かべているが普通の表情をしていたらとても可愛い顔をしているのだろう



目つきも今は鋭いが、普段はトロンとしているのだろう、髪はこげ茶でロングだが、手入れがきちんと行き届いている。

目を奪われた……。


情報屋……いや、彼女から目を離せない…







つまるところ、



ひとめぼれ



してしまったでござる………









そうして固まっている拙者に何を不安になったか、




「あ、あれ？人違いだっだか？ごめん」

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