異能力『失敗作少女』

急がせる時計 ページ5

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『ンッ……………』


目が覚めたときは空は真っ暗だった。



そんな空を見て一瞬硬直しながらも足を急がせた。
　



『ッ！！いけない！！はやく出ていかないと…』



急いで服などを纏めた鞄を持って階段を降りる。気付かれないようにゆっくり、ゆっくり




まるで猫に狙われている鼠のように






そして私は不自然な事に気付く。






何故リビングから声がしない？







今の時間帯は恐らく夜ご飯………皆が一番騒がしい時だと思う




少し足を急がせて玄関を見に行くと靴は全員分ある




だがリビングからは




生活している人がいないかのような静かさ





恐る恐るリビングのドアを開ける




少しドアを開けたらその隙間からリビングを見る




だが不自然な程真っ暗で其処から聞こえるのは時計の針が動く音だけ。




ちく、たく





怖いけど………





ちく、たく





少し気になるし………




ちく、たく




おかしいし…………………




ちく、たく




その時計と音はAを急がせるように鳴り響く




『もう、えい…っ』



思いっきりドアを全開した




するとそこには





血だらけのリビングが広がっていた。

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