Christmas Eve * 07 ページ19
モ「泣いてるの?大丈夫?」
優しい声、頭には暖かい手。
こんなにも大好きなのに。あんな姿を見られてしまって、嫌われたくない。
「モトキくん、あの・・・見た、よね」
恐る恐るモトキくんを見ると、気まずそうな顔で"ごめん"と一言。やはり、見られて。嫌われたくない一心で説明しようとすると、涙まで出てきた。
「違うのっ、最後まで、されてないよ!あの女が言ってたの、ちがうよっ、本当に、気持ち悪い、すごく気持ち悪いのに、体が、勝手に、そんな感情ないのにっ、だからっ」
支離滅裂なのは、自分でもわかっている。
ただ、モトキくんにわかって欲しくて、嫌われたくなくて、必死で、伝えたくて。
「嫌だっ、嫌いに、ならないでっ」
自分でもみっともないくらい必死に泣いて伝えたら、次に気づくと抱きしめられていた。
* * *
モトキ side
着替え終わって出てきたAちゃんが苦しそうな表情で聞いてきたのは
"モトキくん、あの・・・見た、よね"
この"見た"とは、きっと先程のAちゃんの乱れた状態の事を指してのであろうか。
顔に熱が上がる気まずさを隠すように"ごめん"と謝った。
それを何と勘違いしたのか、Aちゃんが泣きながら必死に俺に伝えようとしてくる。
「違うのっ、最後まで、されてないよ!あの女が言ってたの、ちがうよっ、本当に、気持ち悪い、すごく気持ち悪いのに、体が、勝手に、そんな感情ないのにっ、だからっ」
モ「Aちゃん、わかってる、大丈夫だからっ」
パニックで自分でも何て言ってるのかちゃんとわかってないのだろう。ただ、必死で俺に伝えようとしてくれてて、内容から思うにきっと、Aちゃんは俺に・・・
「嫌だっ、嫌いに、ならないでっ」
俺に嫌われると思ってる。泣きながら話す彼女の本音が自分の考えとピタリと重なったときに、思わずAちゃんを抱きしめていた。
俺が嫌いになる?こんなにも大好きなのに。
こんなに君にひかれているのに。嫌いになんてなる訳がない。俺はAちゃんが・・・
モ「好きだよ」
「・・えっ・・・」
モ「Aちゃんが好きだ」
涙目を真ん丸にして固まるAちゃん。
ずっと好きだった事を伝えようと思ったその瞬間。扉が開く。
マ「モトキー、警察き、た・・・あ、わりぃ・・・」
ゆっくり扉を閉めて去るマサイに思わず笑いが溢れる。
モ「ふふっ、なんちゅータイミング」
「モトキくん、今、の」
モ「ん?落ち着いたら、ね。じゃぁ、行こうか」
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マロン(プロフ) - ありがとうございます!検索できました(^-^) めいみさんの作品は読みやすくて、ときめいてしまいます^_^ (2020年12月22日 13時) (レス) id: 28426e30c7 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - マロンさん» コメントありがとうございます♪深海は【この作者の作品を全表示】から見るか、検索欄で「深海 meimi」といれてR18も表示で設定すれば出てきます(*´ω`*) (2020年12月22日 1時) (レス) id: ca651dd0ce (このIDを非表示/違反報告)
マロン(プロフ) - 深海を読みたいのですが、探せません(T-T) (2020年12月21日 22時) (レス) id: 28426e30c7 (このIDを非表示/違反報告)
マロン(プロフ) - 凄く良かったです! (2020年12月21日 22時) (レス) id: 28426e30c7 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - マサイ愛さん» お返事遅くなってしまい申し訳ございません(>_<)完結して1年たつのに楽しんで頂けて、そしてコメントまで頂けてすごく嬉しいです!!今は更新停止してますが、もう少ししたらまた再開予定なので機会がございましたら、宜しくお願いします♪ (2020年2月20日 10時) (レス) id: ae95782c75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:meimi | 作成日時:2018年12月14日 22時