其の百二十四 挨拶 ページ7
『本日欠席の一年生 首席代理を
務めさせていただきます者です。
お恥ずかしながら、先程頼まれた事なので
話す内容が正直決まっておりません
ですので、少々他愛も無い話をさせて下さい』
凛達が不安そうに見ている
まぁ、生憎とこういった
挨拶は緊張しない質でね？
『最近、幼い子達に絵本を
読み聞かせをする機会がありましてね、
少女が、兎を追いかけて穴に落ち
不思議な国を冒険する不思議の国のアリス。
独特な世界観から色んな人から
愛される物語ですよね
私が子供の頃はこの話が大嫌いでした
好奇心で身を滅ぼした哀れな子だ、
有り得ない事ばかりで可笑しな話だと
ふふ、私は幼い頃から
曲がった考えをしていたもので』
まぁ、今でも”Alice”は嫌いですが
一と短刀達に言われたら
読まない訳にはいかないでしょう？
『ある子は言いました、兎を追わなければ
物語は始まりはしなかっただろうと
後にも先にも数多くの
好奇心が待ち受けています
追うも追わぬも個人の自由。
ある人は言いました一人一人が、
人生と言う物語の主人公だと。
確かに、私もそうだと思います
ただ、好奇心の道を踏み外せば
結果は必ず身を滅ぼすもの
その事を忘れないで下さい
長々とたいくつな話を申し訳ありません
これで私の挨拶を終わります、最後に一つ
一番怖いのは実体の無い神等よりも
人間、ですよ？何時何処でも
誰かに見られてる事を忘れずに』
軽くお辞儀をしてステージを下りる
ふふ、まずは精神から灸を据えようかと
ふわり、裾が揺れる
「えっ、Aってば本当に即席！？」
驚く彼女達に笑いながら小さく頷く
『ふふ、勿論ですよ。
だって…さっき話を聞いたのですから
つらつらと申し訳ありませんでしたね』
「いえっ、流石はお嬢さんです！」
賞賛を受けながらも、ドレスの裾を翻し
報告の為、担任の元へと向かう
「終わったのか、用事とやらは」
『ええ、国広も付き添い有り難うございます』
まぁ、前一緒のクラスだった一等生達は
私を見て黙ってはいられないのでしょうから、
ふふ、本当に躾が悪い犬達ですねぇ
会話中、近くでガタンと言う音と
僅かにピアノの不快な和音が響いた
『国広、至急薬研に連絡を取りなさい』
「ああ…！」
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マイ - 続き楽しみです！更新頑張ってください♪ (2017年7月22日 14時) (
レス) id: 5c80885bd7 (このIDを非表示/違反報告)
シオン＝ロゼリア(プロフ) - 美由紀さん» ありがとうございます！これからも楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2016年12月27日 2時) (レス) id: b92b75d52f (このIDを非表示/違反報告)
シオン＝ロゼリア(プロフ) - 竜菜さん» すみません！！ミスです、ご報告ありがとうございます。訂正させて頂きますねコメントありがとうございます (2016年12月27日 2時) (レス) id: b92b75d52f (このIDを非表示/違反報告)
美由紀(プロフ) - この話めっちゃ良いですね！楽しく読ませてもらってます。更新頑張ってください！ (2016年12月26日 22時) (レス) id: 9e4be1b4f0 (このIDを非表示/違反報告)
竜菜 - ……？あ？どうされました？ミスですかね…？とても面白いです！更新頑張ってください！ (2016年12月26日 12時) (レス) id: b7f7ed3109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シオン | 作成日時：2016年7月21日 21時
