バレンタイン【番外編】 ページ20
[貴方side]
貴「…ねぇカエデ。」
カ「ん?なに?」
貴「なんでこんなに男子たち浮かれてんの?特に岡島。」
そう、放課後になればどっかの変態は毎日裏山に走り出していき、
前原は何故か紙袋を持って「今年は…な。」などと呟いている。
奇妙な光景だ。
カ「あ〜ね…。明後日バレンタインだからだよ。」
貴「バレンタイン、か…」
…すっかり忘れてた。バレンタインの記憶といえば、土方さんに渡したチョコレートにタバスコぶっ込んだことぐらい。
カ「…Aは渡さないの?カルマ君にチョコレート。」
貴「…は?」
バレンタインだからって、なんで業の名前が?意味不明。
カ「だって2人いっっつもくっついてるじゃん。なんか仲良さそーだし。」
貴「……別に、それはあいつが勝手にくっついてきてるだけで……」
カ「もー!まだわかってないの??」
貴「………そーゆーカエデは渚に渡すんだよね。」
カ「んなぁ!!」
貴「分かりやすい。ま、そっちはそっちで頑張れ。」
顔を真っ赤にさせているカエデを横目にわたしはカバンを手にして帰ろうとする。
大方、カエデは女子力高いから可愛いのを作るんだろう。
…………業………か。
あいつのこと好きじゃないけど、……なんか、渡さないとモヤモヤする。
なんなの、ほんとに。今までこういうのなかったのに。
モヤモヤする気持ちを抑え、私は校舎を去った。
*街のとあるスーパー*
貴「……なんで私が。」
そう呟くわたしは今はバレンタイン専用のチョコレートコーナーにいる。
去年の私なら、こうゆうのは手作りではなくて買ったもの。
こんなものに体力なんて使いたくないと思ってたけど、………業のこと思い浮かべると、どうしても体が言うことを聞かなかった。
貴「………何作ろ。」
……………ここは生チョコか。
じゃあ話は早い、生クリームと板チョコとココアパウダー用意しとけばいいんだから。
、
、
店「ーーーーありがとうございましたー。」
…っ、まさか、本当に買ってしまうとは。
今更だけど馬鹿らしくなってきた。
……けど、あいつのためか。
貴「ーー作ろ。」
自然と、頬が緩んだ。
37人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
茅すみ(プロフ) - カルマloveこうたLOVEさん» ありがとうございまずぅぅぅぅ!! (2017年9月17日 0時) (レス) id: 53e4bbf2a1 (このIDを非表示/違反報告)
カルマloveこうたLOVE - とっても面白いです!!(●´ω`●) (2017年9月16日 20時) (レス) id: 9710838898 (このIDを非表示/違反報告)
茅すみ(プロフ) - よしなさん» ありがとうございます!頑張って更新頑張ります! (2017年8月24日 18時) (レス) id: 53e4bbf2a1 (このIDを非表示/違反報告)
よしな - とっても面白いですね!これからも頑張って下さい! (2017年8月22日 11時) (レス) id: 8444393bfc (このIDを非表示/違反報告)
茅すみ(プロフ) - 桜風 結衣さん» 頑張ってくださいw地上に帰れても戻ってきた地獄の紙でまた地獄行きかもしれませんがw (2017年3月11日 4時) (レス) id: 53e4bbf2a1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:茅すみ | 作成日時:2017年1月9日 21時