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第4話 ページ5

救急車の中、向かうのは私の家。

つまりはこの街でたった1つの病院。

悠の顔色は相変わらず悪く、呼吸器に繋がれている。

悠は、病気だ。
でも、体は健康体。

つまり、どういうことかと言うと。

悠の体に何ら異常は無いが、喀血、体の痛み、高熱などの症状が出るのだ。

大きな病気で体の隅々まで調べて貰ったが、何もおかしな所はなかった。

治したいのだが、治す場所が見つからない。
それが今の悠の状況だ。


「着きましたっ」

救急車が病院に到着した。
邪魔にならないようにAは端の方にいた。

悠が病院に吸い込まれていくのを、彼女はただ見ていた。


数ヶ月後、


病室のドアを乱暴にノックする。

「入るよ」

「お前さあ、もうちょっと丁寧にノックしろよ

ベッドに寝ころんだまま、悠が呆れたように言う。

体の調子は良くなったようだ。

「あんたには私の丁寧さは伝わらないでしょうね」

「ガサツ女」

「うっさい」

Aは、鞄の中からパンパンに膨れ上がったファイルを取り出した。


「何これ」

「悠が休んでた時のプリント」

「え、こんなに?」

「3週間も休むからでしょ。もう一月終わったよ」

悠は舌打ちをして、ファイルの中身を確認する。

「うわ、もうすぐ定期テストか」

「ふふ、優しい人がテスト範囲の分のプリントも入れてくれてるでしょ」

「間違ってもAじゃないな」

「私だよ」

わざと悲しそうな顔でそう言うと、悠はケラケラ笑った。

「……ヤバいって」

Aが暗い顔をして言う。

「何がだよ」

「出席日数」


「・・・あ〜大丈夫だよ。もうこれから俺は無敵だ」

一瞬表情が曇ったが、悠が胸を張って言う。

「いや、寝てる人が言っても説得力ないから」

逆にその自信はどこからくるのか、Aには分からない。

「そんなんで大学行けるの?」



沈黙。


「いや、俺大学は行かない」

そこから、予想外の言葉が出てきた。

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設定タグ:幼なじみ , オリジナル , 感動   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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絹巴(プロフ) - 夜桜まおさん» ありがとうございます! (2017年9月2日 21時) (レス) id: e0396769c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜まお(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2017年9月2日 21時) (レス) id: 75aebc440b (このIDを非表示/違反報告)
絹巴@米民(プロフ) - 夜桜まおさん» 修正しました。ありがとうございました (2017年7月25日 20時) (レス) id: e0396769c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜まお(プロフ) - 絹巴@米民さん» 作品の結末楽しみにしています。作品作り頑張ってください。 (2017年7月25日 18時) (レス) id: 75aebc440b (このIDを非表示/違反報告)
夜桜まお(プロフ) - 絹巴@米民さん» 後何個か見つけたはずなんですけど、見当たらなくなりました。 (2017年7月25日 18時) (レス) id: 75aebc440b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:絹巴 | 作成日時:2017年1月9日 20時

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