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第10話 ページ10

「あらあら、何の騒ぎかしら〜」

「あっ、お妙さん。おはようございます」

お妙と呼ばれた女の人は着物がよく似合う人だった。

「すみません。今日は珍しいお客様がいらしたので」

「あら、ホントだわ。土方さんに沖田さん。こんな所に何しにいらしたんですか?」

「ちょっと…アンタに用が合ってな」

「私?」

「あぁ、A、こっち来い」

「キャァァァ〜何この子チョ〜可愛いっ」

「ほっぺプニュプニュしてる〜」

「うわ〜髪の毛サラサラ〜」

「えっ、えっとぉ〜」

「土方さん。A、襲われてまさぁ」

「なっ、こっちは急いでんだよっ」

「おいっ!」

「あっ、土方さん。この子どちらさん?」

グイッ

「うわっ‥!」

「俺の連れだ」

「‥!ひ、土方さん?」

俺はあろう事かAの手を引き、俺の所まで
引き寄せていた。

その場の空気が冷たくなった。

そして、そんな冷たい空気を壊したのは、

「あらぁ〜あの、鬼の副長もそんな積極的な事するのね」

お妙だった。

私は土方さんに手を引かれ何とかあの輪から
脱出した。

その、間もなくあのお妙と呼ばれる女の人が
そう言った。

土方さんを見ると顔を真っ赤にして、手を放してくれた。

「それで、私に用があるんでしょ。何ですか?」

(チッこの女ぁ!俺を遊びやがったぁぁ!)
「あっ、あぁAにこと服の着方とか教えてやってくれ」

「土方さん?瞳孔、開いてますけど大丈夫ですか

(お前のせいだろーがぁっ!)
「‥そうゆう、訳だ。よろしく、頼む」

カサッ

「あら、これ男物じゃない!ダメよ女の子に
着せちゃあ」

(何で俺が怒られてんだ?)
「すまない」

「あっ、そういえば貴女、名前は?」

「えっ、あっ、Aです」

「あら良い名前ね。じゃあAちゃん。こっちに来て頂戴。あっ二人さん。ゆっくりしていって下さいね

「あの女、俺達から金、巻き上げる気か」

「まぁまぁ、良いじゃないですか。お〜い、
ドンペリ10本!」

「総悟!お前っ」

「沖田くぅん良いのそんなに頼んで」

「別に大丈夫でさぁ。金は土方が払うんで」

「はあっ!?何を‥」

「じゃあ土方さんも飲んで」

「いや、ちょ、まっ」

***20分後***
「おい総悟飲みすぎんじゃねぇぞ」

「分かってまさぁ。俺も警察なんで」

「ならいいが」

今、女達に手を組まれ、囲まれている。

なぜか総悟は平然としている。

第11話→←第9話


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作者名:空色 | 作成日時:2013年7月21日 15時

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