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『……ぇ"、』
私の肩に乗った手とその声の主の正体に思わず声を溢す。
か｢鬱くん、これでおっけー？｣
ut｢充分。ようやってくれたわ。ありがとな｣
『……かなみお前嵌めたな、？』
か｢購買のパン奢って貰うためならお安いもんよ｣
『くっそ、私もパン約束しとけば良かった』
か｢そんなんしても"今回だけは"元々私はこっちにつく予定だったよ｣
かなみと私が話している内にも鬱兄は私の肩を離す気は一切ない。
むしろ力が強くなっているように感じる。
鬱兄の方へと目を向けると、目が合った。
ut｢(逃げられると思ってるんやないで)｣
『(はっ、誰が大人しく従うんだよ)』
ut｢(反抗期か？お？？)｣
『(ウザ)』
無言で互いを見つめ合う。
このままだと私は兄達に捕まってゲームオーバー。
まずは目の前にいる2人を何とかしないといけない。
私の頭の中には単純な作戦が浮かんだ。
『………あ、』
私が鬱兄の向こう側を指差す。
2人は単純なものでそっちの方角へと目線が移る。
私はその瞬間を見逃さず、スッと走り出した。
『……(よし、もらった！)』
鬱兄が気付いた時にはもう私は昇降口にいた。
そこから瞬時に靴を履き替え、校舎の中へと。
このまま逃げ切ればとりあえず地獄の後夜祭は終わる。
問題はどこでやり過ごすかだが…。
ut｢おらんやん！！ちょ、A！逃げんといて！！｣
鬱兄も私の方向へと追いかけて来る。
その差は約10mちょい。
運動神経は自分でも良い方だと思っているので下手しなければこの距離は引き離せる。
鬱兄は走りながらも携帯を取り出した。
いっぱい女の連絡先がある中から探し出すのは苦戦したのか、少ししてある番号にコールし始めた。
ut｢あっ、トントン？！悪い、今校舎内でA追ってる！逃がしたんや！すまん！！｣
ut｢あぁ…、そんな怒らんといて…。至急増援を頼む！！｣
ut｢……分かった。ちなみに今2階の階段上がっとる。はぁ？！"見失わないように"って、Aの運動神経の良さと俺の体重知っとるやろ？！？！｣
ut｢ひぃぃ…、やらせて頂きます…。おう、分かった。宜しく｣
流石に喋りながらの走りは疲れる。
現に、その差は15mぐらいに開いていた。
それに、聞く限りの情報だと今から兄達がさらに増援に来るらしい。
＝鬼が1人から7人に増えるということ。
全員に気をつけて後夜祭が終わるまでのあと30分、逃げ切らなければいけない。
『………鬼畜ゲーですわ』
私はそう声を溢した。
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綿菓子美味しい - 個人的にpkさんとくっついてほしかったのでありがとうございます((( (2021年10月15日 23時) (
レス) @page37 id: f3ac384fdb (このIDを非表示/違反報告)
つゆ - peさんカッコ良すぎです…！これからも身体に気を付けて更新頑張ってください！ (2021年9月15日 22時) (レス) id: 5d979c15e9 (このIDを非表示/違反報告)
メイ - 更新頑張ってください！ (2021年9月9日 11時) (レス) id: f18789e4dc (このIDを非表示/違反報告)
miki0929karen16(プロフ) - 続きが気になるぅ！ (2021年4月1日 2時) (レス) id: a60bee3ecb (このIDを非表示/違反報告)
海玲 ミレイ - いつも楽しみにしています！更新頑張ってください！ (2021年1月6日 22時) (レス) id: 4fcf758c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タケノコ | 作成日時：2020年3月23日 9時
