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サムとは別の優しさを持っている
Ｄ)A、これかけろよ。冷えるぞ
後部席からディーンの腕が伸びてきて、ひざ掛けをよこしてくれる
A)ありがと。でもディーン使いなよ、そろそろ眠くなる時間でしょう？
Ｓ)もう寝てるよ
バックミラーを見てみると、すでに口を半開きにして眠っているディーンがいた
本当に子どもみたいだ
A)相変わらず早いね。次の飲食店でバーガー買いに行こう
Ｓ)兄さんだからね。あと掛け布団買いに行こう、流石に一つじゃ足りないからね
A)そうだよね、大きいの買いに行きましょ
Ｓ)えっと、ここから近い店は・・・
ディーンがいない時はいつもこんな感じでサムと日頃の段取りを決めている。そもそもディーンは朝は寝てるか食べているか、夜はバーで女の子をナンパして帰って来ないかでほとんどいないからなのだからだが
A)ＯＫ。いったんここで止まろう。サムが寝ないからね
Ｓ)それじゃあ僕は走っていると眠れない子供みたいじゃないか
軽く笑うサム
私を心配して助手席に座っていて、運転をいつも変わってくれている
A)もう、少し仮眠をとった方がいいよ。昨日も寝てないの知ってるんだからね
遅くまで資料を読んでいたことを口にすると降参したのかすんなり承知してくれた
Ｓ)お休み
私も疲れていたのかサムの言葉を横に聞きながらすんなり意識を手放した。
ガサゴソと紙の音がして目が覚めると、私は後部席に横になっていた
Ｄ)Aおはよう。今日の朝飯はバーガーだぞ
助手席にいるディーンは、右手にバーガー左手には紙袋を持っていて、口はリスの様に膨れていた
A)おはよう。私寝すぎちゃったね、仮眠のはずだったんだけどな
Ｓ)おはようA。まだ寝てていいよ、そんなに無理しなくていいんだから
A)でも兄さん達に追い付かな
言いかけたところではたと気がついた
A)あれ、この布は？
見慣れない布が私にかけられてあった。
それは結構大きくて、椅子を倒して届く範囲のものだった
Ｄ)サムが買ってきたんだと
Ｓ)そ。昨日話してただろ？車を止めた時に丁度近くに店があったから買ってきたんだ
A)流石サム、行動が早いね
Ｄ)俺も早食いは得意だぞ
A)何でそこで張り合うの
Ｓ)ちょっと兄さん、Aの分は食べちゃ駄目だよ
そして今日も私達は仕事に向かう
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作者名：一。 | 作成日時：2016年10月7日 23時
