今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,799 hit
小｜中｜大
兄妹は必ずしも似ているものではない）Ｄ＆Ｓ ページ1
外はまだ薄暗く、時計は真夜中をさしていた。
隣にいるディーンから腹の虫が鳴っている
Ｄ)腹減ってきたな
Ｓ)さっき食べたばかりじゃなかったっけ？
A)しかもまたハンバーガー
食べた後の包み紙を摘み、ひらひらとディーンの顔の前に踊らせる。すると、餌におびき寄せられたかのような魚みたいに包み紙を追いかける
Ｓ)ちょっとA。ディーンで遊ばないの
その様子を見ていたのか、サムが運転席から注意をした。運転しながら後部席を確認するサムはとても器用だ
A)だって面白いよ、魚みたい
Ｓ)魚って
Ｄ)・・・おい、そこはせめて猫だろ
サムは笑いをこらえ、ディーンは不機嫌になった
Ｄ)てかサム、笑ってるの隠せてないからな
Ｓ)ごめんごめん
A)サム、お腹痛いでしょう？私運転変わるよ
ひぃひぃと笑う目元には、涙が浮かんでいる
実を言うと、ずっとサムに運転を任せきりだからというのもある。だがそういうとサムは大丈夫と言ってずっと運転席だろう。サムはそういう兄だからここは妹としてしっかりしなければならないと感じる
Ｓ)そう？じゃぁ少し変わってもらおうかな
A)はーい、サムの分のハンバーガーあるから食べてね
Ｄ)俺のは？
A)さっきので最後だよ、ディーン
あからさまに肩を落としてがっかりしているディーンに声をかける
ディーンはよく食べ、よく寝る。子供みたいな兄だがやるときはやるし、見た目はやんちゃだが本当は誰よりも情に厚い人間味をもっている
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：一。 | 作成日時：2016年10月7日 23時
