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水島が部屋を出ていった後も、私は眠ることが出来なかった。
涼星が人を殺していた。

正直に言うと、なんとなくそんな気はしていた。
多分だが、牙が伸びたのもそのせいだろう。

おそらく、親を失くした子供もいただろう。逆もまた然り。

……私たちは、生きているべきなのか?

考えているうちに、朝が来てしまったらしく。
またいつも通りの鍵の音。

「……榛原A」

神父は私の顔を見て首を傾げる。

「眠っていないな?」

無言で頷くと、彼は目を細めた。

「指のせいか?……いや、違うな。何か考え事でもしていたのか」

……こいつ、妙に鋭い。
朝食を口に運びながら考える。

しかし、この迷いを教える訳にはいかない。
教えたら最後、間違いなく付け入られる。

とそこまで考えて、私は顔をしかめる。
苦い。
それと、なにか粉っぽいものを噛んだ。

私はフォークを投げる。

「……何を、混ぜた」

明らかに、何かを盛られた。
その証拠に、どんどん頭がぼんやりしてくる。
眠いという訳では無いが、考えるということが、つらい。

「ああ、気づいたか。……安心しろ、仕込んだのは今日だけだ」

身体は動く。
神父を殴ろうとしたが、手首を掴まれて、ひねりあげられる。

「君の考えを、聞かせてもらおうか」

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ほっ - え、今更新中止しますか!?めっっっっちゃいいところだったのに!?? (2022年3月6日 13時) (レス) @page49 id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - あ”ぁ”ぁ…っ、ちょ、いいところっ……!!今!いいところぉっ……… (2021年7月31日 2時) (レス) id: 3cae246b7c (このIDを非表示/違反報告)
あま - 一番気になるところで… 更新待ってます!!! (2020年6月20日 23時) (レス) id: 621034dbe1 (このIDを非表示/違反報告)
- 今、更新停止中ですね。 (2020年2月19日 17時) (レス) id: a614cebea9 (このIDを非表示/違反報告)
NZM(プロフ) - 更新楽しみにしてます…!吸血鬼様良き… (2019年11月22日 16時) (レス) id: 13f970b2f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タケノン | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年1月4日 0時

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