339衝突 ページ9
Aが反応するより速く、皎月院は鞘から長刀を抜き、Aに迫る。Aはすかさず背に背負っていた弓で何とか凌ぐが、皎月院の猛攻はそれで終わりではない。
[カキイィン!!]
A「っ!!」
皎月院の振るう刀の一撃一撃がAの全身に重くのし掛かるように伝わり、弓を握る手はすぐに痺れてきた。
A「くっ…!!」
[ズズズズ…]
翠「!!A!!」
A「!!」
その時…皎月院の刀に闇色の棘がまとわりつく。そして次の瞬間…
[ピシッ…!]
A「!!」
手に握っていた弓にヒビが入る。そして、皎月院の一振りによって弓はAの手から弾き飛ばされた。
A「っ!!」
翠「A…!!」
丸腰になったAに皎月院は躊躇なく刀を振り上げた。
[ドスッ!!]
A「!!っっああぁぁっ!!」
翠「A!!痛っ…!!」
Aの左肩を皎月院の長刀が貫く。翠は駆け寄りたい所だが、太股に刺さった短刀で思うように脚が使えない。その時、皎月院はAの肩に刀を刺したまま…小さく呟いた。
皎月院「……どうして…」
A「!」
皎月院「…どうして私達を裏切ったの……どうして秀吉様を亡きものにしたの…
…どうして三成様を陥れたの!?」
A「!……。」
黙り混むAに皎月院は更に追い討ちをかけるように問い詰める。
皎月院「今まで…ずっとあなた達を信じていたのに……私も、三成様も、刑部さんも、半兵衛様も、秀吉様も!!あなた達を信頼し、重宝していた!!
なのにどうして!?秀吉様が…三成様が…あなた達に何をしたと言うの!?」
A「……。」
皎月院「[ギリッ…]…答えなさい。私の質問に……さもなければ…」
A「殺すの?」
皎月院「!!」
翠「A!?」
Aは真っ直ぐ皎月院の眼を見て言った。
A「……確かに今ここで殺されても、何も文句は言えない。それ程の事をうたちゃん達にしたんだから。」
皎月院「!!わかっているならどうして!?家康様は…民思いの温厚な人柄を装ってまで豊臣に仕えていたの!?まさか最初から、秀吉様を討つ事を目的に豊臣傘下に入ったと言うの!?」
A「!それは違う!!家康は最初、秀吉様を心から信頼し、心から秀吉様の天下獲りを支えようと頑張ってた!!でも…」
皎月院「魔が差した。」
ラッキーカラー
あずきいろ
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!終盤戦ももうすぐそこなので、張り切って最後まで書かせて頂きます!! (2017年11月13日 13時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - もう楽しみでしょうがないです、早く続きが見たい!夢主達がどぅーなるか気になります!!更新頑張って下さい!! (2017年11月13日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!もう本当に長らくお待たせしてすみませんでした!!完結まで後もう少しなので、頑張って最後まで終わらせます!! (2017年10月24日 11時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - 待ってました!!これからどぅーなってくるか楽しみです!!更新頑張って下さい!! (2017年10月23日 18時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!すごく嬉しいです!返信遅れてすみませんでした!これからも張り切って更新させていただきます! (2017年10月22日 20時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タンポポ | 作成日時:2017年9月13日 14時