338大阪大返し ページ8
A「え？」
翠は涙を拭うと、Aの肩に手を置いて言った。
翠「A。聞いて。あの野郎の野望はお市さんを手に入れて終わりじゃない。まだ仕上げがあるんだ。」
A「仕上げ…？」
翠「うん。後もう一つ必要なもの…それは多分、多大な犠牲で生じる不幸だと私は思う。」
A「犠牲…？……!そういえば…お市さんの影の手…血に触れた途端に暴走してた…。」
翠「やっぱり……だとしたら、血が多く流れて、人がたくさん死ぬ場所に必ず現れるはずだ。」
A「……!!それって…まさか…」
翠「うん。戦場しかないよね。」
A「そんなっ……まだどこで戦をするのかすら分からないのに……家康からは何も聞いてないし…」
翠「…………いや…多分、家康にその気がなくても、あっちは殺る気満々だと思う。」
A「!!…それって……[ﾋﾟｸｯ!]」
その時、Aの全身に電気のようなものが走った。
それは一瞬で…禍々しく…
棘がついていた。
そして次の瞬間…
[ｻﾞﾊﾟｱｯ!!]
A「!!伏せて!!」
[ｸﾞｻｯ!!]
翠「うあっっ!!!」
A「!!姉ちゃんっ!!」
月光が射し込まない奥の方から、突如姉妹に向かって短刀が複数襲いかかってきた。Aには一本も当たらなかったが、翠の右肩と左太股に短刀は突き刺さり、血が止めどなく流れた。
A「大丈夫!?姉ちゃん!!今助けを呼んで……!!」
その短刀はAには見覚えがあった。そして…奥の方からとてつもなく禍禍しい殺気を漂わせ、ゆっくりこちらに近づいてくる。
[ﾋﾟﾁｬ…ﾋﾟﾁｬ…]
A(ま…まさか……)
Aは恐る恐る後ろを振り返る。そして、穴から射し込む月光に照らされ、殺気の持ち主は…その姿を現した。
皎月院「……。」
A「!!!!」
翠「う、うたちゃん!?ど、どうしてここに…!?」
姉妹は想像もつかないだろう。皎月院が大阪から馬を死なせる勢いで飛ばし、ここまで中国大返しならぬ、大阪大返しをして来たなど…。
皎月院「……。」
A「……。」
小田原以降、袂を分かれたAと皎月院は今ここに合間見える。皎月院は無表情だったが、その眼に殺意が宿っている事はAにも感じ取れた。
そして…
皎月院「……殺す。」
[ｻﾞﾊﾟｱｯ!!!]
A「!!」
ラッキーカラー
あずきいろ
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!終盤戦ももうすぐそこなので、張り切って最後まで書かせて頂きます!! (2017年11月13日 13時) (
レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - もう楽しみでしょうがないです､早く続きが見たい！夢主達がどぅーなるか気になります!!更新頑張って下さい!! (2017年11月13日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!もう本当に長らくお待たせしてすみませんでした!!完結まで後もう少しなので、頑張って最後まで終わらせます!! (2017年10月24日 11時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - 待ってました!!これからどぅーなってくるか楽しみです!!更新頑張って下さい!! (2017年10月23日 18時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!すごく嬉しいです!返信遅れてすみませんでした!これからも張り切って更新させていただきます! (2017年10月22日 20時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タンポポ | 作成日時：2017年9月13日 14時
