戦国BASARA Judge End 十ノ陸【絆はいつでもここに】

348尋ね人 ページ18

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太陽が空の天辺まで昇り、正午の刻になった頃、家康と別れ、部屋から出たAは翠を捜しに城内を回っていた。






A「姉ちゃん…部屋には居なかったし、何処行ったんだろ…。」






そう呟きながらまがり角を曲がろうとしたその時…







慶次「あっ!Aちゃん!」





A「!」





背後から慶次に呼び止められ、Aは立ち止まる。






A「慶次さん？すみません、ちょっと聞きたい事があるんですけど、私の姉見ませんで……」






後ろへ振り返った直後、Aは固まった。なぜなら…









慶次の右腕にまるでコアラのように抱きついている姉の姿がそこにあったからだ。







A「何しとんのじゃバカ姉ええぇぇぇ!!!離れんかい!!!(怒)」






翠「嫌ああぁぁぁ!!もう離さない!!絶対離さない!!私この腕と夫婦になる!!」





慶次「う、腕とだけはちょっとなぁ…腕は色々と使うから…(汗)」






翠「大丈夫!!私があなたの腕になってあげるから!!心配しないで!!」






A「大丈夫の要素が何処にあるんじゃ!!慶次さんの迷惑以外の何物でもないだろうが!!(怒)」






翠「はっ!!まさか…アンタもこの人狙い!?家康という人が居ながらなんて子なの!!我が妹ながら末恐ろしいわ!!」






A「アンタに言われたくないわ!!ちょっと顔がいい男見かける度に見境なく飛び付きやがって!!(怒)」





翠「この人は渡さないわよ!!どうしても欲しいなら私を倒して行きなさい!!」






A「話聞けええぇぇぇ!!(怒)」






慶次「ま、まぁまぁ!二人共!姉妹なんだから仲良くしなきゃ!そりゃたまには喧嘩もいいけど、女の子はやっぱり笑ってる方が一番だよ!なっ!」






翠「はぁい♪」





A「はぁ…すみません…慶次さん…姉が迷惑かけて…」






慶次「いいよいいよ。それより、まつ姉ちゃんを見なかったかい？」





A「？…まつ…姉ちゃん…？」





翠「慶次さんのお義姉さんだよ。叔父に当たる前田利家さんの奥さん。」





A「!あぁ!あの良妻賢母で有名な…」






慶次「そうそう!料理の腕は天下一!」





翠「実は、そのまつ姉ちゃんも私と一緒に天海に捕まっててね。昨日のどんぱちで何とか無事慶次さんの元へ戻る事が出来たんだけど…」






慶次「部屋へ行ったらもぬけの殻。まだ病み上がりだってのに、何処へ行ったのか心配で捜してる所なんだ。」






A「!…なるほど…。」

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