341終わらない戦火 ページ11
Aは皎月院の眼を射抜くように真っ直ぐ見据えて言った。
A「…先に裏切られたのは家康の方だ。」
皎月院「!!?」
翠「!!」
皎月院は目を見開き、驚愕を顔に浮かべ、目を伏せるAに食ってかかった。
皎月院「この期に及んでまだ戯言を抜かすの!?」
A「…戯言だと思われても構わない。でも、ウチは嘘を言ってるつもりもない。」
皎月院「!!っ…そんな事…嘘に決まってる…秀吉様と三成様より先に裏切られたのが…家康様だなんて…信じられる訳がない!!だって、家康様は私達を裏切って…」
A「裏切られたのはうたちゃん達だけじゃない。家康はその前にとっくに裏切られた。希望を奪われた。日ノ本を平和にしてくれると信じていたのに、豊臣は平和にする所か、更に力を見せつけんと外国にも戦を振る気で居た。」
皎月院「!!それは…外国から攻められる前にこちらから攻めなければ、再び日ノ本が戦火に晒される事になるから…日ノ本を案じた上での策!!それを理解出来ないなんて…」
A「人は理屈じゃない。感情や心で動いて生きてるんだよ。」
皎月院「!!」
A「…どれだけ得策だと分かっていても、どの大義にも必ず犠牲がつくと分かっていても、自分の心に嘘はつき続けられない。中には違う人も居るけど、家康がそれなんだ…。」
皎月院「!!…だから…秀吉様にも同じ苦しみを味わわせようと？三成様に苦しみを分かってもらおうと？そんなものは逆恨みもいい所よ!!
秀吉様も三成様も、決して誰かを裏切ったりなど…」
『あぁ…アンタらは知らなかった…だが、先に裏切ったのはアンタらだ…………それとも、俺の大切なものを返してくれんのかい？』
皎月院「!!!」
その時、皎月院の頭に元親の言葉が響いた。深く傷つき、哀しみを宿していた彼の右目を…忘れる事は出来ない。
皎月院「あ……う…………っっ!!」
[ｽﾞﾌﾞｯ!!]
A「っ!!あぁっっ!!」
皎月院はAの肩から刀を引き抜いた。左肩から止めどなく溢れる血を押さえながらAは尻もちをつき、皎月院を見上げる。皎月院は…
皎月院「はぁ…はぁ……!」
【殺せ…殺せ…何を躊躇っている……愛しい人を奈落の底まで突き落とし、お前が殺したくて止まない女が目の前に居るんだ……今こそ断罪の刃を以て、報いを浴びせろ…雨のように…】
皎月院「うっ…!!」
A「!」
ラッキーカラー
あずきいろ
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!終盤戦ももうすぐそこなので、張り切って最後まで書かせて頂きます!! (2017年11月13日 13時) (
レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - もう楽しみでしょうがないです､早く続きが見たい！夢主達がどぅーなるか気になります!!更新頑張って下さい!! (2017年11月13日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!もう本当に長らくお待たせしてすみませんでした!!完結まで後もう少しなので、頑張って最後まで終わらせます!! (2017年10月24日 11時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - 待ってました!!これからどぅーなってくるか楽しみです!!更新頑張って下さい!! (2017年10月23日 18時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!すごく嬉しいです!返信遅れてすみませんでした!これからも張り切って更新させていただきます! (2017年10月22日 20時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タンポポ | 作成日時：2017年9月13日 14時
