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Aの瞳が大きく見開かれる
聞き間違いではない
ツナを殺した
その言葉が頭のなかで響く
貴「…うそだ。」
幻「嘘ではない、この男も知っている事実だ。」
雲雀へと目を向けるが何も言わない
その沈黙が答えなのだと悟った
震えるからだを抑えるように肩を抱き、たまらずその場にへたり込む
貴「そんな…」
不安に染まる瞳は揺れていた
幻「そこに倒れる山本武が重傷であるのもこの時代の貴様が関与している。」
貴「…！？」
幻騎士にとって、十年前のAが理想だった
幻「故に貴様はボンゴレではなく、我らミルフィオーレと共にあるべきだ。」
何にも染まっていないからこそ好都合
この時代に来たばかりで状況を十分に理解できていないうえに、突然突きつけられた現実
頼るものはなにもない
導くような言葉はAのなかへと容易に入り込んできた
雲雀と幻騎士は戦闘を続けている
しかし今のAにはまわりのことなどはいってこない
逃げ出してしまいたい思いで、目を閉じた________
雲(十)「それは違う。」
ふいに割り込んできた声に目を開ける
Aの前には過去の彼よりも広い背中
雲(十)「彼女はボンゴレでもミルフィオーレのものでもない。」
その表情は相変わらず不敵な笑みを浮かべている
雲(十)「僕のものだ。」
幻騎士の眉が僅かに動く
雲雀はAへと振り向いたかと思えば、腕を掴んで立ち上がらせると自分のほうに引き寄せた
貴「…！」
Aをまっすぐ見つめる
雲(十)「もっとよく見なよ。」
近くまで迫った鋭い瞳からは逃げられない
雲(十)「君には僕がいる。」
それだけで、Aの不安がやわらいだ
雲雀はそれを分かっていたかのように続ける
雲(十)「この時代の君と僕は組んでいてね、長いこと一緒にいるんだ。」
貴「雲雀と…？」
雲(十)「まったく、嫌なところは変わらないね。」
貴「え…？」
腕を離し再びAに背を向けた
すると、雲雀の匣兵器がAを覆っていく
それはツナがボンゴレの試練で閉じ込められたときと同じ、球針態
暗闇のなか壁を叩く
貴「雲雀…？なんだよ、これ…」
雲(十)「しばらくは大人しくしててもらうよ。」
かろうじて声だけは聞こえている
貴「俺も…っ、闘える！」
雲(十)「相変わらず気にくわないね…最後まで僕に頼ろうとしない。」
十年後でも変わらない、嫌なところ
雲(十)「もうすぐ君の知る僕が迎えにいく。」
それが雲雀との最後だった
ラッキーカラー
あずきいろ
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羅琉迦(プロフ) - 小鳥さん» はじめまして！応援ありがとうございます、これからも頑張らせていただきます！ (2016年4月4日 17時) (
レス) id: e77445351c (このIDを非表示/違反報告)
小鳥 - 初めまして！ver1から読ませていただいてます！これからも頑張ってください！ (2016年4月3日 21時) (レス) id: bd814a00d8 (このIDを非表示/違反報告)
羅琉迦(プロフ) - アリス･ネーヴェさん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2016年3月26日 23時) (レス) id: 9033d5fd14 (このIDを非表示/違反報告)
アリス･ネーヴェ(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張って下さい！ (2016年3月25日 22時) (レス) id: cb5300e9da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羅琉迦 | 作成日時：2016年3月7日 5時
