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貴(十)「どういうことだ…」
幻騎士の何かを知っているような口ぶりに眉を寄せる
幻「貴様がボンゴレのスパイだということなど、とうに見抜いている。」
すると、Aの口元が弧を描く
貴(十)「…そう。」
苦しげな表情は変わらずとも笑みを浮かべる
貴(十)「お前にバレるとは思ってなかったな。」
幻「貴様の行動は常に監視していたが、そこで不可解な点がいくつかあった。」
Aを見据える瞳は鋭いまま幻騎士は続ける
幻「貴様が始末したはずの黒川花が生きていた。」
貴(十)「…へえ。」
幻「つまりそこの山本武同様、最初から黒川花を始末するつもりはなかった。」
貴(十)「どうだろうね。」
幻「野猿と太猿に襲わせた笹川京子と三浦ハルを逃したのも貴様だろう。本来ならとうの昔に消えているはずだ。」
十年前のツナたちが初めてこの時代のAと出会ったとき
この時代のハルと京子はランボとイーピンに守られてなんとか生きていた
しかしランボとイーピンだけでは明らかに野猿と太猿に太刀打ちできない
逃げ隠れしていたとしても、''外部からの何らかの手助け''がなければあのとき生きてはいなかっただろう
もう誤魔化せない
Aは小さく息を吐くと、ホワイトスペルの上着を脱ぎ裂いて肩の止血をする
貴(十)「二重スパイも楽じゃないね、まったく。」
幻「白蘭様に心からの忠誠を誓い従うなら見逃してやろう。」
貴(十)「あいにく、変な宗教にはまるつもりはない。」
ハルバードの柄を伸ばすと手に構える
幻「匣も持たない手負いの貴様では勝ち目はない。」
貴(十)「その手負いの獣ほど怖いものはないよ。」
ちりり、と２つの視線が交わると鋭い殺気がぶつかる
次の瞬間には甲高い金属音が響き武器が交わった
幻騎士の一方の剣が襲いかかるも長い柄を駆使して防ぐ
ハルバードを横一文字に振るうと重い音で空気を薙ぐ
距離をとった2人は決して互いが目を逸らすことはない
僅かなやり取りで互いの力量を測る
単純な体術だけなら、差はなかった
ドドォッ！！
貴(十)「くっ…______！！」
背後からの気配を察知し攻撃を防いだつもりだった
しかし爆発音とともに爆風に吹き飛ばされるとパイプに体を打ち付ける
その隙を見逃すはずもなく幻騎士が襲いかかるがなんとかパイプに背を預けながら剣を受け止める
貴(十)「相変わらず嫌な匣だな…お前の幻海牛、っ…」
幻「今の攻撃を避けたことは褒めてやろう。」
ラッキーカラー
あずきいろ
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羅琉迦(プロフ) - 小鳥さん» はじめまして！応援ありがとうございます、これからも頑張らせていただきます！ (2016年4月4日 17時) (
レス) id: e77445351c (このIDを非表示/違反報告)
小鳥 - 初めまして！ver1から読ませていただいてます！これからも頑張ってください！ (2016年4月3日 21時) (レス) id: bd814a00d8 (このIDを非表示/違反報告)
羅琉迦(プロフ) - アリス･ネーヴェさん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2016年3月26日 23時) (レス) id: 9033d5fd14 (このIDを非表示/違反報告)
アリス･ネーヴェ(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張って下さい！ (2016年3月25日 22時) (レス) id: cb5300e9da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羅琉迦 | 作成日時：2016年3月7日 5時
