27 男子会 ページ28
「わかった。それでいい。しかし週1回では未然に防げるものも防げん。週二回にしろ」
「…ええ、いいですよ」
「よぉし!じゃあ仲直り!」
そしてクララにカルエゴ卿と仲直りの握手をするように促される。カルエゴ卿すごい嫌そうな顔してるけど、俺も嫌だわ。
それから形だけの握手をして、一件落着となった。
これで俺の自由な青春ライフを獲得したぞー!
そうこうしていると、次々とほかの生徒たちもゴールし始める。
しかし入間の姿は一向になく、途中で見失ったサブノックもいない。
どうやら予想が外れたらしい。主人公と接戦すると思ったのにな。
最後の2人の到着を待っている間、ジャズが話しかけてきた。
「へえ、やっぱりアスモデウスが1位なのか」
「ジャズは、4位か。なかなか好成績じゃないか」
「まあな」
ジャズは手持ち無沙汰な指でコイン回ししながら此方を窺う。様になるなオイ。
「なんかあのウァラクと一緒にゴールしたって?」
「あぁ。しがみつかれて仕方なくな」
「ヒュー!モテる男は違うねえ」
「……ジャズの方がモテるだろう」
「ええ?俺別にモテてねえよ?」
嘘つけ!ジャズは絶対モテてる。ダウナー系とか絶対大人気だろ。
「彼女もそんないた事ないし」
1回はいたってこと?!うおおお!!!男の敵!!!
「なに?!ジャズ彼女いるの?!」
リードがすごい勢いで食いついてきた。わかるぞ、男の性だもんな。
「いや今はいねーよ。なに?リードはいた事ないの?」
「そうだよ!!まだだけどなにか?!あー僕だって欲しいよー!」
なんだ同志じゃねえか!
「そんなに焦らなくてもいつかできるって」
「いつかじゃ遅いじゃん!今だよ、今!!首席は?!なんかいい子知らない?!」
「いや…クラスメイトはそもそも除外なのか」
「あー…うちのクラス…まあエリザベッタ姐さんがいい感じだけど高嶺の花だし…クロケルはよくわかんないし、クラりんはクラりんだし」
「おう…それ絶対女子の前で言うなよ」
リード、初日からぶちかますなあ。
「あらぁ?私の名前が聞こえたけれど、なんのお話?」
「いえっ!エリザベッタ姐さんは麗しいですねという話です!」
「うふふ、ありがとうねえ」
「…あいつにはまだ当分彼女できねえだろうな。駆け引きのかの字もわかってなさそうだ」
「…かもな」
わざとらしく女性に綺麗というのは、あからさまに社交辞令という感じがしてしまうしネ。
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作者名:南条 | 作成日時:2021年10月13日 21時