四話 ページ5
貴方side
明日から...
一生自宅謹慎か...。
あと二年で、成人式だったのにな…。
今の学校のみんなが、成人して、就職しても
私はずっと家に居て、
お父様が少しずつお老けになられても
私はずっと家にいる。
考えたくもない私の未来図を想像し、恐怖に身を包まれる。
『じわり...』
目頭が熱くなる。
私の目から、透明の粒がぽたぽたと垂れ、
シーツにシミを作る。
*
これが深夜テンションという奴だろうか。
私は今、
その場のノリで人生を終わらせようとしている。
一生自宅謹慎なんて嫌。
死ぬ。という事しか思いつかなかった私は、
狂っているだろうか。
まぁいい。
白いシーツを手繰り寄せ、椅子によじ登り
電球にシーツを結びつける。
貴「さよなら、私。
さよなら、みんな。」
シーツを手に掛け、首に巻き付ける。
『ガッッ』
椅子を倒し全体重が首に集中する。
っくるし...っ!
嗚呼、私がもしも自由だったなら。
友達と一緒に買い物したり、普通に暮らしてみたかったな____
だんだん遠のく意識の中、私はそんな事を強く願っていた。
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作者名:レモン煮オレ | 作成日時:2016年4月29日 23時