叶うなら君と、また【赤葦京治】

ep-3 ページ5

あーあ、とLINEを開いて赤葦とのトーク画面を眺める。


最後のやり取りは春高が終わったあと、1月の事で、今はゴールデンウィーク明けだから、もう4ヶ月も前。


高校に入ってすぐ2ヶ月3ヶ月はポツポツとメッセージのやり取りを交わしていた。


でも、練習に本格的に参加するようになって、毎日だったやり取りが2日おきに、1週間おきに、だんだんと減って気付いたら絶えていた。


たまにちょっとしたことでメッセージが来たし、私からも送ったけど、頻繁ではなくなった。


春高を終えて代替わりをしてから赤葦は副主将として頑張っているらしい。


梟谷に進学した友達から聞いた。


いいなぁ。

・

私にも梟谷から推薦が来ていた。


でも、梟谷のスポーツ推薦は入試の学科試験がないだけで、学費の免除はない。


うちには妹と弟が一人づついて、私が私立に通うほど家計の余裕はない。


だから、比較的学費がかからない都立に通っている。


今私が通う音駒のバレー部は、男子は古豪で、今また強くなってきているらしいけど、女子は予選3回戦突破が目標なレベル。



家の最寄りから乗り換えなしで通えて、遠すぎなくて、バレー部のある高校。



そんな動機で選んだけど、制服も好きだし友達も出来た。



バレーも、今はスランプだけど、楽しい。



それでもなんだか心に穴が空いた気がするのは、
長い間隣にいた君がいないからだろうなぁ。

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