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Side.M
更衣室で学ランを脱いでいると、ぱたぱたと足音が近付いてくる。伊藤でも来たのかと 振り向いてみると、ついたてからちらりと顔を覗かせていたのはAだった。
｢ 何 覗いてんだよ、変態 ｣
｢ お礼を言いに来たの ｣
｢ 別に。俺はやっぱなんか喧嘩してぇなーと思って来ただけ ｣
｢ それでも ｣
俺の隣に来て じっと俺を見つめたAは、ありがとう、とぺこりと頭を下げた。
普段素直じゃねぇやつがこうも 一日で何度も素直になられると気が狂う。
別にいいから、早く顔上げろ と頭をかきながら 言うと そっと顔を上げたAは、俺がTシャツを脱いでいる事を確認すると慌てて 壁の方へ身体を向ける。
｢ なに?あれ、お前もしかして照れてんの? ｣
｢ そういうことじゃない、あの…礼儀的に着替えは見るべきじゃないかなって ｣
｢ 普通に俺がここで着替えてるの分かってんのに更衣室に入ってきた時点で礼儀もクソも無いと思うんですけどね ｣
｢ 黙ればか ｣
そう言うAの耳は赤く、こういう事に関しての耐性は 無いのだと分かる。面白くなった俺は、別に俺は気にしねぇからこっち見ろよ、と Aの肩をぽんぽんと叩く。
｢ い、いいから 早く道着 着て ｣
｢ うーん、僕 道着きたことないからぁ、着方分かんないなぁ ｣
｢ さっきお父さんに着せられてたでしょ!! ｣
ばっと勢いよく振り向いたAは、上半身裸の俺を見て また更に顔を赤くする。が、すぐに俺の肩を見て 顔色…というより、表情を変えた。
それから、そっと肩の部分に指をなぞらせる。
｢ おまっ、何やってんだよ!! 変態がいますって全力で叫ぶぞ ｣
｢ ここ…痛いでしょ ｣
｢ あ? ｣
よく見たらそこには くっきりと手型が残っていて。先程の乱闘の時に強く押し返されたのを思い出す。
｢ あの女もハンパねぇな… ｣
｢ 理子は強いよ。…でも、あの男と戦わせる訳にはいかない ｣
｢ お前も見たのか? ｣
｢ やっぱり三橋も見たんだ ｣
｢ じゃねぇとここまで来てねぇ ｣
別に俺がわざわざ戻って来たのは、理子の頼みを断ったのが居心地悪くてとか、Aが俺に向けてた視線に負けて、とかそういうのではない。
帰ろうと思っていた時に見た、本物のチンピラをボコボコにしていた道着を着た一人の男のせいなのだ。
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零生(プロフ) - エイラブさん» ありがとうございます! 出来るだけ出していけるように頑張ります〜！ (2018年12月26日 0時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
エイラブ - 面白くて好きです！ 相良君と片桐君が好きなのでもっと出してほしいです！ これからも頑張ってください！ (2018年12月25日 16時) (レス) id: e30e78e61a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - ソルトさん» 嬉しいです、ありがとうございます！出来るだけ更新怠らないようにするので、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2018年12月23日 16時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - いつも読んでいます！続きが楽しみです！ (2018年12月22日 22時) (レス) id: 3945e53ccf (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 弌さん» 神様扱い光栄です笑 これからも好きだと思って貰えるように頑張ります!ありがとうございます!. (2018年12月20日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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