あの日の記憶は、まだ蘇らない。【あんスタ】 (ページ6)

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「____でっか。」

一言で表せる。この学院の大きさ。
もう広い広い、昨日あんずから聞いた話だとプロデュース科と普通科の他に、アイドル科や演劇科など合計6つの科があるらしい。

あんずにプロデュース科を勧められたが、あんずもまだ転校して1ヶ月も経ってなくテストケースとのことを聞いて、とりあえず普通科とプロデュース科の2つのどちらかにすることにした。

「あ、椚先生」

「ああ、これは立川さん。…そちらが遊馬さんですか?」

「ええ、そうよ」

「遊馬Aです… 」

「私は夢ノ咲学院の教員。椚章臣です。それでは進路指導室が空いていますのでそちらの方にご案内いたします。」

椚先生の後ろを歩いていると、ふと、噴水があることに気づいた。____思わず私は2度見、いや3度見してしまった。

「(人が浮いてる…)」

水色の髪の方が浮いてらっしゃいますよ先生。なんでそんな素通りなんですか。

「ぷか～。」

バチッと浮いている方がこちらを見て目が合ってしまった。すると、何故か手を振ってきたので振り返した。

ニコニコしてて、なんか怖い。けれど綺麗な顔立ちなのは少し見つめただけでも分かった。…アイドル科の人とか? そうすると不思議な人が多いな…

「…こちらが進路指導室です。」

入ると、いろんな資料が置いてあった。私とあんずのお母さんは椅子に座り、椚先生が何枚かのプリントを私たちに渡してきた。

「ご希望は、プロデュース科か普通科ということですか…」

「あんずがこの子をプロデュース科に入れたいようでね。私は賛成ではあるけど、あの子も男子の中で1人より知ってる子がいる方がいいでしょ?」

「それはそうですね…。なるほど、私だけで決めれることではないですがあんずさんがそう言うならプロデュース科でも問題はないと思います。ただ、遊馬さんはどう思っていますか?」

ふと、椚先生が私に振ってきた。男子の中で1人という言葉をきき、そう言えばプロデュース科はアイドル科のクラスと同じなんだと思い出した。

「えっと、プロデュース科って事はプロデュースするんじゃないですか。私プロデュースとかしたことないんですけど、その点以外はプロデュース科で問題ないです」

「ああ、それならあんずさんが教えてくれます。彼女は1ヶ月も経っていないですが素晴らしい功績を残してますから」

あんずってそんな、すごい人なんだ。

私は一旦考える時間がほしいと椚先生に言った。

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