【ゾム】愛する人は先輩で戦友で戦闘狂【男主】

四十一話 ページ44

弾が発射された音。


ガチャリとドアを開けるとそれが一番に耳に届き、俺は瞬く


…圧巻だった。



直ぐ隣に建てられている建物、訓練所の中は広々としたスペースがあり、朝だからなのか。人は少ないが自主練習をしている



…本物に近い武器を持って。


拳銃の練習は血糊が吹く人型の的を。
剣術は竹刀で対戦を。


マットなどがある辺り受け身の練習もすることが出来るだろう。



…でも俺はそういうのはきっと動けないから。


………まずは魔力調整の練習だな。

「あ、ゾムの後輩やん」


ふ、と息を整えようとした時誰かから話しかけられて俺は動きを止める


振り返ると、シャベルを担いで茶髪を揺らすニット帽の男は珍しい生き物を見る目つきで俺を見た。


…えっと、昨日見た。聞いた。



…確か名前は、




「不人気隊長！」

「不人気隊長おはようございます！！」




『・・・不人気先輩？』


「おん？今から手合わせするか？」

シャベルで金属音を鳴らす不人気せ、シャオ先輩に俺はお辞儀をして謝る


『そんなに人気がないなんて思わなかった』


「嬉しいこと言ってくれてるけど、棒読みなんだよなあ」


『そんな、…あ、シャオ先輩。１つ聞きたいことあって』

感情に聡いシャオ先輩は声を指摘して笑い、終わるのを聞いた後俺は考えていた事を切り出した。

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