こいつ、私の上司です。

第47話 ページ47

加「ね……ほんとに大丈夫？」





シゲの車の中でも泣いていると




シゲが心配して聞いてくれた。






この言葉、5回目。





うわぁああいつまで泣いてんだよじぶんんん!!








「だいじょぶ____ふっ。笑」









加「なに無理して笑ってんの。


まあ、教えたくないならいいけどさ


早く元気になってね。」





頭を撫でてくれたシゲの手が



優しすぎて



また泣きそうになる









.









.









.









加「あーれ？」






赤信号で止まったと思ったら



シゲが窓の外を見て呟いた






加「あれ増田じゃない？」







「______えっ………」





増田さん会社休んでなにして____





「へ………増田さ……」









加「あいつ、彼女いたんだ。」








.









潤んでいるようになめらかな黒い髪。




くっきりとした美しい目鼻立ち。




雪のように白い肌。




あれは_____








「増田さんの………彼女……？」









「ひ_____どい。」




加「え？」









だって



私



今日どれだけ頑張って









泣きそうな思いして









増田さんと頑張った日々のために









何回も当たって






砕けまくって









それなのに









増田さんは









彼女とデートなんて









そんなひどいことってあるの______？









加「なんだ、あいつ彼女いるんだったら


涼音取られる心配しなくていいんじゃん。」







余裕の表情で冗談を言うシゲの言葉も





もう耳には入ってこなくて









もう







なにも考えられなかった。

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