私はラメントーソ (ページ4)

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疲れたのでコンビニにフラリと寄ってカップラーメンを買う
いつも駅からの道はお腹空いただとか、明日の仕事の事だとかをひたすらに考えているのだけれど

…今日は嶺亜のことで頭がいっぱいだった

そしてなんとなく克樹の事を思い出して、彼に連絡する
マメな彼はすぐに私に返信をしてくれて、何回かメッセージのラリーを繰り返しているうちに向こうから電話で話さないかというかお誘いが来た

克樹と電話するなんて多分…高校生以来だと思う、、

少しだけ緊張しながら電話をかける
コール音に合わせてトクトクと鳴っているのは多分私の心臓だと思う

『あっ、もしもし？』

『A？…電話しようとか言ってごめん。もしかして、明日仕事だった？』

『そうそう…休日出勤。でも全然いいよ！寝れなかった所だし』

『休日出勤かぁ…あんなに幼かったAがねぇ、、』

『幼かったって一つしか歳変わらないじゃん！』

『そうだけど、、ほら、見かけによらずピュアな所あるし？』

克樹はあの頃より少しだけ楽しげな人になっていて、これもまた年月が経つという事なのだなと思うと少し感慨深いものがある

『克樹は仕事どうなの？』

『まあ、ぼちぼちって所かな』

『克樹って本当に努力家だよね〜』

そう、私は彼のそこが本当に大好きだった

『矢花は元気？』

『うん、元気だよ』

『まだAは矢花と交流あるの？』

『う〜ん、実家にピアノ置いてきちゃったからさ、たまに部室のピアノ借りさせてもらってる』

『実家か…お母さん元気？』

お母さん
その言葉は今の私にとって何よりもの地雷なのだが、そんな事を知らない克樹にとってはなんのこっちゃの話であると思う

『うん…相変わらず元気だよ』

『慶君も？』

『う〜ん、そういえば慶には最近会ってないや…矢花とは会ってるみたいだけどね』

『矢花と慶君って仲良いの？』

『なんか知らないけどね、仲良いのよ』

『矢花、阿達家に入り込んでるな〜…俺が繋いだ縁なんだよ？覚えてる？』

そういえば、私があの時克樹の彼女ではなかったら私は矢花とは知り合ってなかっただろう

そう思うと人との出会いは本当に一期一会だし、人ってどこで繋がるかわかんないなぁなんて思うものだ

『まさか俺以上に二人が仲良くなるなんて思わなかったけどね』

『仲良しなんてそんないいものじゃないわよ…ただの腐れ縁』

『腐れ縁にしては二人で色んなとこ行ってんじゃん』

『なんで知ってるの？』