私はラメントーソ (ページ5)

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『嶺亜が言ってた。二人は本当に仲良いんだよってね』

『嘘！嶺亜と連絡取ってるの？』

『絶対に気合わないと思ってたんだけどね、、意外とちょくちょく連絡取ってるよ…あれ？Aは？』

『さっき電車で会ったんだけど…』

『けど？』

『…私の考えすぎかも、、』

『なになに？気になる。軽い世間話として話してよ』

…嶺亜が病気かもなんで不謹慎すぎる？
まあ、確かに克樹がそういう事言っても怒らないたちであるという事は知ってるけど…やっぱり憶測で…軽い気持ちでこんな事言ってしまっていいのかな、、

『…私の軽い予想だからね。あんまり深く考えたりしないでね？』

『はいはい、わかってるって。』

『嶺亜…夜に病院行くって言ってた、、』

『病院？』

『そう…もしかして、、何か病気なのかも…って思っちゃって』

電話越しの克樹の声がパタリとやんで、やはりこんな事は言うべきではなかったのではないかと思う

『俺はそんな話は聞いてなかったけどな、、確かに嶺亜疲れてたけど、、元気のない感じではなかったと…思う』

『本当に？』

『うん…ていうか大体さ、夜に会ったんでしょ？何時ぐらい？』

『9時とか？…うん、それぐらいだと思う』

『内科にしても皮膚科にしても9時なんてやってないでしょ？…大丈夫だよ。あの人は人を痛めつける事はあっても自分が痛む事はないからね、、』

克樹の冗談に思わず笑ってしまう

『確かに！嶺亜ってなんか不死身っぽい！』

『マッドサイエンティストだしね』

なんだか克樹と話していると安心する
好きではなくなったとはいえ、嶺亜の一挙一動に私はいつも心を揺さぶられている。こんな自分が嫌だし、こんなの自分じゃないとも思う

『ねえ、克樹。私が矢花と仲良しな事、嶺亜にはあんまり言わないでね』

『なんで？嶺亜に嫉妬でもされるの？』

違うよ

…その逆だよ

なんて言えないから私は適当に笑って誤魔化す

矢花が好きな嶺亜にとって、友達とはいえ私と矢花が仲良しな話は聞きたくないだろう
だけど、これは誰にも言えないからそっと私だけの胸に留めて置いてる。これまでも…これからも

『一回嶺亜も入れて飲みに行くか』

『いいね！来週あたりどう？』

『わかった。嶺亜には俺から連絡しておくよ』

『本当に？ありがとう！』

なんだかこんな事二年ぶりくらいだから楽しみだな、、
ワクワクしている気持ちとは裏腹ずっと心にしこりが残っていた

原因はもちろんわかっているのだけれど