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会話が無くなった私達だったけれどもその沈黙は嶺亜の、食べ終わった、出よ。という言葉によって壊される事となった



慶と嶺亜は案外話が合うらしい。あの悪魔でも中学生には優しくて、私はそんな悪魔のことは案外好きだったりもする


後ろを歩いている私たちは、お互いの近況を話したり、よくわかりもしない国際情勢の話なんかをしてなんとか沈黙をしのいでいた



『ね、おい』



前を歩いていた嶺亜がいきなり振り返ったらかと思ったら前方を顎で大袈裟に指す

…いつも澄ました顔してるあの嶺亜でもそんな事するんだ…なんて軽く驚いていると目の前には更に驚きが溢れていた



『あ、あれ…確かうちのサークルの日本画専攻の先輩…』

『隣にいるのは俺と同じ学科の女だよ』



二人は目の前の大きなホテルに入って行った、それを見た慶がなんとなく気まずそうに顔を赤らめたのを見て私たち三人は全てを悟った



『全く、昼間から何やってんだよあいつら』

『お盛んだね〜』


二人はホテルに入る前から腕を絡ませてなんだかいいムードだったから入ってから何をするかなんて想像に容易い事であった


『慶、見たらダメ。あんな大人になっちゃだめだよ?』

『先輩も一歩手前みたいな所あるじゃないですか』

『私はあくまでもプラトニックな関係を持ってるの』

『はいはい、そういうことにしておきますよ』



矢花にどう思われているかは知らないけれど、私の交際は確かにいつもプラトニックなものだ

そこまで分別のつけられない人間ではないし、そうではないと思われている事に多少ショックであった



『あいつら、バカなんじゃないの?昼間からイチャイチャイチャイチャしやがって…特に右の奴』

『日本画?』

『あいつ、昔、俺の詞をバカにしやがったんだよ』

『あー、だから怒ってるのね』



嶺亜がこんなに人の行いに関して怒ることなんてないよな、、と思っていたけど歌詞をバカにされたならそれは納得だ




『大体、あんなことやそんなことをするだけで気持ちが晴れるあいつらの気が知れないよ』

『…嶺亜、なんか怒ってる?まさかあの女の人の方と付き合ってたとか?』

『下衆の勘ぐりはやめて』

『…ごめんって』



また嶺亜は私達の群れから抜けて一人で駅へ向かってしまった


嶺亜が何を考えていたのかこの時の私はわからなかったし、これから私達にどんな環境が待ち受けているかも



この時の私達は何も知らなかった

第四章 あなたと私の一夜→←.



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マリエ(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!これからもよろしくお願い致します! (2022年4月9日 16時) (レス) id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 良すぎて一気読みしてしまいました……お忙しいかとは思いますが続き楽しみにしております! (2022年4月9日 2時) (レス) id: 17cc79c11f (このIDを非表示/違反報告)
マリエ(プロフ) - 松さん» そのように言ってくださって本当に嬉しいです!完結まで是非宜しくお願い致します。 (2022年3月29日 19時) (レス) @page35 id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2022年3月28日 23時) (レス) @page35 id: 309f0f86b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マリエ | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/taka231  
作成日時:2022年2月23日 16時

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